以上により、前端、後端等のようなある限定された断面におけるタンクの2次元形状は定義されましたが、実際のタンクはこれに長さ方向の要素を加えた3次元形状なので、前後間の断面形状の変化を考慮する必要があります。
あるタンクの形状が、前端から後端まで全て同一マップ、同一区画の同一寸法で表現できるなら、これはなんの問題もありません。(下左図)
同一マップ、同一区画のタンクで、前端の各点が後端の対応する各点と直線で結ばれていれば、例え各点番号の座標寸法が異なっても基本的には同じことです。(下中図)
ここで、もしこのタンクがあるフレームを境に寸法を異にする場合は、そのフレームの前後で2分割した一Lで一組のタンクとして計算しなければなりません。(下右図)
さらに複雑な凹凸や多くの変化点を有するタンクでは、分割数はそれに応じて増えることになります。ある区画と他の区画を組合せるだけでなく、それぞれの寸法を変えたり、別のマップの区画とも組合せたり、また、ある区画の分だけ容積を減じたりする場合も少なくありません。
次の図は、途中から区画が変るタンクの一例です。
1. フレームA一Bを、船体上半分を占めるタンクとします。
2. フレームB―Cを、船体全部を占めるタンクとします。
3. この場合はフレームBを境として区画データを変更し、タンクを2分割した上で一組のタンクとして処理する必要があります。