モジュラー化された配列のディーゼル電気ポッド機械装置によって、配管、導管、配線を工場内で実施でき、機械装置の代表的な設置順序を再計画する可能性が生まれ、据付けのマンアワー節減し、生産性を向上できるのである。また、それによって標準化システムの機械装置及び配管構成部品の調達期間を短縮できるのである。船体形状とその特徴を再設計するためのまったく新しい可能性が生じ、効率向上(約12-20%)とプロペラに誘導される振動及びノイズの問題点の回避につながるのである。ポッドの寸法とプロペラの直径及び標準化され、軸線と舵のない簡素化された船体との関係が主要な要素である。
さらに、ポッドシステムには、下記の利点がある。
効率的港湾操作時間の20%削減
あらゆる気象条件下における安全な操業
損傷安全性の向上
火災安全性の向上
冗長性の向上
ポッド推進装置の操舵性によって、操縦性が著しく向上し、高速及び港湾操作において船舶の全般的性能が向上するのである。安全かつ効率的な港湾内操縦が少ないパワーで達成でき、港湾入り江に無用な損害を与えずにすみ、排気ガス排出量も減少するのである。損傷及び安全性の向上ならびに冗長性の向上も、ディーゼル発電機装置を隔離した防水、防火区域に配置して機械装置のスペースをうまく分離して達成されている。
代替動力源
電気推進装置を選定する決定的な理由の一つには、各プロジェクトに最適なパワープラント形状及び推進装置を自由に選択できるという事があげられる。伝統的には、電気推進装置はデイーゼルエンジンと連携しているが、今日では、ガスタービンが数種の船舶にとって魅力的な選択肢の一つとなっている。これは、主として利用できるパワーの必要条件が高まっているが、機械装置の許容スペースが増加していないことによるものである。しかし、大抵の場合、パワープラントの割当てと形状は、電気関係の構想の経済性及び実行可能性を決定する場合の有力な要因となるのである。したがって、船舶設計者はパワープラントと各オプションの同時評価には慎重な配慮を払わなければならない。
経済性と共に、安全及び環境問題もますます重要になっている。今回の船舶には、手ごろな価格での簡単、安全で、低排気機械装置が要求されている。そのため、ガスタービンが他の船舶ばかりでなく特にクルーズ船で現実的な選択肢として検討されるに至っている。ガス推進装置を導入しようとする圧力には次のような様々な理由がある。
船主が軽重量とコンパクトサイズに関心を持っている
関係当局が低排出を期待している