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4.プロペラ励振

プロペラ・トルクの倍振動構造

舶用動力系における励振源としては、ディーゼル・エンジンの他にプロペラがある。しかし、プロペラ・トルクの倍振動構造はまだ解明されておらず、ずっと以前に解明されたディーゼルエンジンの倍振動構造とはまったく別のものとみなされ、いまだに研究対象となっている。したがって、プロペラ励振は、ブレード振動数に対応する単一倍振動成分からなるものとして概算される場合が多い。その振幅は通常、全プロペラの平均トルクと関係がある。励振位相に関する情報は通常入手できない。

この10年間、船体とプロペラの分析方法が一段と高度化された結果、プロペラ・トルクの倍振動構造の算定能力も一段と向上した。非均質流中で作動するプロペラに関するプロペラ・トルクの倍振動構造(伴流分布は回転半径と回転角に応じて変動する)を表4に示す。その計算は、参考資料[12]に概説されている方法に基づくHPUF-3Aソフトウェア(*)を使って行う。

(*)大学、海軍、産業界による高速プロペラのキャビテーション性能共同開発団体が開発したHPUF-3Aの改良版。

 

 

 

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