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上述の例では、エンジン回転不規則性を無視できないことをある程度示している。また、すべての多気筒型ディーゼル・エンジンでもこうした現象が多少発生することも明らかである。しかし、不釣り合いの大きさに関する一般的推奨値を示すのは大変である。

船級協会のDet Norske Veritasでは、次のような実効的算定方法を示している(参考資料[11]を参照されたい)。

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不釣り合いの大きさは多少確率的な多くの要素に左右されるので、一般に受け入れられる推定値の提示するのはおそらく大変であろう。多くの要素はリストに作成できる。そうした要素としては、たとえば原型エンジンと噴射ポンプの製造に採用する精度、噴射ポンプと点火位置の調整、燃料の品質、ディーゼル・エンジンの総運転時間、一般的条件などがある。

 

ミスファイア

ミスファイアとは、他のシリンダすべてが正常に作動しているように見えるのに、1基のシリンダだけが適正な出力を出さないというエンジンの状態である。通常、ミスファイアの原因としては、噴射弁の破損、燃料噴射系の故障、エンジン・シリンダ1基の計画的作動停止などがある。通常、エンジン・シリンダ1基の作動を停止するのは、大型船の場合だけである。ディーゼル・エンジンが船級協会の認可を取得する必要がある場合には、たいていシリンダ1基のミスファイアによるねじり振動を算定する必要がある。こうした場

 

 

 

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