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性が増大しつつあることの証拠である。より多くの水蒸気が噴射されると、この特殊な燃料が「希薄限界」と呼ぶ限界に到達するため、燃焼は不安定になりフレームアウトが起こりそうになる。気体燃料は、1つのベースとして、その熱量(Btu/ft3)別に類別される。このガスタービン内で燃焼される蒸気で薄まった燃料の有効熱量はどれほどか?中間Btu燃料として予め混合された蒸気とメタン(約1000Btu/ft3)が燃焼室へ供給された場合は、希釈されたLHVは下式で計算される発熱量を持つ:

=1000 Btu per ft3/(2.41(16/18)+1)=318 Btu/Ft3

GEの機関での前述の燃焼データが全てを物語る。しかしながら、燃料内に十分な水素(10ないし15%)が存在するならば、ガスタービンはより一層希釈された燃料(100 Btu/ft3未満)を使用しても安定かつ効率的な燃焼を支えることは言うまでもない。燃料のこの希釈(「希薄限界」)では、より小さなNOxとCOの排出値が期待される。どのようにして経済的に水素を得るかが長年にわたって残された疑問であった。1993年4月のGE Corporate Research and Developmentからの論文「Evaluation of Reducing Gas Turbine Emissions through Hydrogen-Enhanced Steam-Injected Combustion」が水蒸気噴射燃焼中の排気への水素の予期される影響を確認している。

洋上船舶推進用の舶用ガスタービンは排気を極めて低くするためにどうしても必要か?

答えは否である。しかしながら、もし十分に性能向上された舶用ガスタービンサイクルがクリーン燃焼であり、NOx排出が極めて少ないならば、舶用ガスタービンへの抵抗がなくなりそして世界中の港長たちの不安が軽減されるであろうと信じられる。

 

4.再熱器

再熱器オプションはよく知られており、また性能向上への有望性が認識されている。ガスタービンメーカーは再熱器についてより一層の知識をもつのみならず、その開発のリスクや潜在的な問題についても知っている。再熱ガスタービンの研究者や擁護者としてよく知られているIvan C. Rice氏は1982年に、M. A. EI-Masri氏は1985年に、このオプションの開発、採用について発表を行なった。

ガスタービンの正味軸出力はタービン効率の直接関数であり、またコンプレッサ駆動とその効率を控除して動力タービンへ流入するガスの流量、温度、圧力、ガス組成の直接関数である。WR21やLM2500Rの場合は分離した自由出力タービンが使用される。多くのコンプレッサやタービンでの圧縮/膨張の効率点のlast fractionの抽出に数百万ドルが費消された。提案される残りの変数のうちで、人口温度が推測のために長らく重用されてきたターゲットであった。問題は:動力タービン人口温度をどのようにして高めるか、そして目立った控除の後に正味性能利得のいくらかをどのようにして残しておくかである。大きく重たい動力タービン(現在では冷却されていない)を冷却するためのより一層のコンプレッサ・ブリード・エア、保炎器、燃焼カン、等の開発及びその他の性能低減のような設計ハンディキャップが評定されねばならない。1993年まで、ガスタービンメーカーは再熱器の理論的な性能利益は計画された費用へ大きく影響することはないことを20年間繰

 

 

 

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