oughボイラーの唯一の短所は最高品質に近い100%清浄水を必要とすることである。この特性は水が不足するエリア内での、または水の価格または使用の制約が間サイクル設備を非実用的にする場合に、そうした装置への考慮を妨げる。この論文は後ほどの議論で、洋上船舶の推進用途へ実用的によく適合すると見られる解決法の提案と併せて厄介な水の問題を扱っている。
SCR/NH3やドライ、低NOx燃焼室に代わるNOx削減策
ガスタービン動力の増大と効率の増大との両方をもたらすことに加えて、水蒸気噴射はピーク燃焼温度を下げることによって窒素酸化物(Zeldovich NOx)の形成(他の例ではガスタービンの燃焼過程で形成されるような)を減らすために長期にわたって使用されてきた。残念ながら、水蒸気希釈は燃焼過程を抑制し、NOxが減らされるときに一酸化炭素のような不燃焼生成物の形成が急速に増大されてしまう。水蒸気または水の噴射はNOx排気を削減する方策として長年にわたってガスタービンメーカーによって勧告されてきた。GE社はこの方式により天然ガスを燃料として25ppmを保証する。この保証されるレベルからのさらなる削減が全てのガスタービンメーカーの主要な開発努力の目標であった。当座の対策として、世界中で重要な空気汚染の問題をかかえる地域においてはアンモニアを使用したNOxの選択触媒削減(SCR)(ガスタービンの排気内へ適切に位置される触媒ベッドを使用する)が最良の利用可能なNOx制御技術であると考えられてきた。水蒸気噴射とSCRを組合せることで、スタックガス内のNOxを9ppmv以下にする。高温排気流内のSCR触媒ベッドの前方に酸化触媒を配置することによってCOもまた減らせる。最近になって、ガスタービンメーカーはドライ、低NOx燃焼室(かなり高価であるが、いくつかが現在作動中である)を開発した。燃料と過剰空気をあらかじめ混合する(細心な制御のもとで)ことにより、ピーク燃焼温度が下げられ、より低いNOx濃度(≦25ppmv)が水蒸気噴射やSCRなしでも達成されることを可能にする。
水蒸気噴射が性能向上のためにのみ使用される場合は、新たなドライ、低NOx燃焼室なしで、またSCRを使用しないで生じる同時発生のNOxレベルとCOレベルはどれほどか? 1988年3月13日には、Donald W. Bahr博士(オハイオ州EvandaleのGeneral Electric M & I, Combustion and Heatのマネージャ)がカリフォルニア州、El MonteのSouth Coast Air Quality Management District(SCAQMD)で発表を行なった。Bahr博士は、GEが販売している2つの主な水蒸気噴射ガスタービン、天然ガスを燃料とするLM2500とLM5000についてのデータを発表した。