プログラムが操業会社の特定の組織や要件に合うようにするために、包括的なSEMPマニュアルを修正する必要がある。パラゴンは、テイラーが当時、如何に安全・環境の観点から操業管理したかの情報を集めるために、テイラーの現場監督(Foremen)、操業管理者(Operation Manager)及び安全管理者(Safety Manager)とともに作業した。この情報は、種々の法令により既に要求されている種々のプログラムやプランの記述と同じような情報を含んでいる。テイラーの組織、責任所在、その他の運用哲学と経験についての情報もまた収集された。審査に似て、この作業は、本社における期待と現場における現実との啓発的な比較作業であった。この情報は、包括的SEMPマニュアルをテイラーが自社のSEMPプログラムを実行するために計画した方法を反映するように修正するために、活用された。
この点において、テイラーSEMPプログラムの全体設計において説明しておかなければならない一つの重要な特徴が明確になった。この特徴は全てのオペレーター、特に小さなオペレーターにとって真実であろう。なぜなら、テイラーの運用組織は、操業管理者、安全管理者、数カ所の現場を取りまく海域に各々責任を負う2の現場監督とプラットフォーム・オペレーターで構成され、大変簡単で小さな組織である。さらに、テイラーはその組織に技術担当部局を持っていない。操業管理者がある程度のマイナーな設計技術を提供する一方、技術の重要な部分はどれも、外部コントラクターを通じて達成されなければならない。
そのような小さな組織は、SEMPプログラムの実行に大きな影響を与えた。施設の安全操業を促進する実行方法と文書作成を必要最小限に切り詰めることが必須であった。より小さな組織は今や、大オペレーターと同様に中小の独立系オペレーターにとっても、我々の産業において生き抜く一つの方法である。
テイラーSEMP要素
テイラーSEMPマニュアルは各要素毎に、テイラーが何がなされるように要求するのか、その要件が達成されることの保証に対して誰が責任を負うのか、どこにまたどれほど長く記録、証拠書類及びデータが保管されるべきかを明確に述べている。各要素の開発と実行の幾つかの強調すべき点は以下に述べられている。さらに、個々の要素の詳細な要件は、参照3-5に述べられている。
安全・環境情報
テイラーSEMPプログラムでカバーされる施設の全ては、他のオペレーターから獲得した。そのような状況において一般的に言われているように、テイラーは設計関連図書の一式を完備していなかった。設計情報は施設毎に各様に行っていた。そのため、最初の仕事は、どの情報がこれらの施設の安全操業を促進するために必要と思われるか、定義/項目別にすることであった。API/RP75に指摘されるように、API/RP14J「海洋生産施設の設計及び危険分析のための勧告実行策(Recommended Practices for Design and Hazards Analysis for Offshore Production Facilities(参照6))」に述べられている論議は、必要となる情報を決める上で有益であった。テイ