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に他の条件も再現周期をベースに設定した。

[ハリケーンによる力]

構造物は付属物(ライザー、救命ボートランディング等)も含めてモデル化した。風、波及び潮流力は速度圧によった。APIガイドラインに基づき、各要素の適切な抗力係数を選んだ。表面は平滑でないものとした。波の挙動の計算は、ストークスの5次式によった。代替手法として、Wheelerの展開式が使用された。これらの運動は、ハリケーン中心近くでの方向性影響を考慮して修正されている。部材間のシールド影響も考慮している。波高がデッキに達する時はAPIガイドライン17章(1995)の手法が波力計算に使用された。

4つの構造物の最大横荷重(F)は図7に集約している。図中、長い再現期間での傾斜の変化は、波高の増大による没水面積の変化のためである。特に波頂が下部のデッキに達する時に顕著である。前にのべた様に、最大横荷重の推定はデッキへの荷重の有無で分けて行った。デッキヘの波荷重のない時は

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指数(α)は2.0〜2.5である。

図7の荷重は全て静的なものであり、ダイナミックの影響は含まれていない。4本足、3本足ヤグラ、ブレース付ケーソンでは、この影響はそれ程ではないが、ワイヤー支持ケーソン(Tn=4.4秒)では明らかである。荒天時の構造物の応答評価から動的荷重係数(最大動的荷重/最大静的荷重)は1.25である。

[構造物の性能]

過重と耐荷重性能はULSLEA計算プログラムで決定した。WACJACを使用してULSLEAによるハリケーン最大横荷重を検証したが、荷重の平均で偏り0.9変動係数(COV)は3%であった。同様にUSFOSを使用した耐荷重性能の検証では、平均で偏り1.0、COVは9%であった。

ULSLEAによる4本足プラットホームの最大荷重及び、最終強度の解析結果を図8に示す。構造物を構成する各一次部材の最小耐横荷重性能を上の方から示す。(図1)

a)デッキ支柱と斜めブレース

b)支柱、ブレース及び格子点からなるジャケットの3つの格子

c)パイル(軸圧縮、引張り、横荷重)

構造物が最終状態となるハリケーン横荷重パターンも示す。

この時の最初の損傷モードは、第1格子に発生する。耐横荷重性能は11.4MN(2,600kips)。同様の解析を他の3つの構造物にも行い、耐横荷重性能を決定した。完備状態(エラー無し)の結果を図9に示す。

設定された発生率の高い損傷状態での各構造物の性能決定を行う。この条件は、ボートの衝突に関係している。4本足プラットホームの場合、水線面近辺で高さ方

 

 

 

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