日本財団 図書館


054-1.gif

〈人間に起因する破損確率〉

海洋構造物の品質向上にとってヒューマンエラーが大半の損傷の根本的な原因であることが判っている。エラーの発生及び影響の程度は組織体制、手順、ハードウェアや機器及び内外の環境によって変化する。これらのエラーは構造物の設計、建造、運用(含保守)等の改良、発展に寄与出来る。

ヒューマンエラー(PfiE)によるPfは、設計、建造及び運用の各レベルで発生し、大きなコスト発生につながる。低レベルの発生確率及びコストのケースは除外する。

054-2.gif

ここで、Pfi l Eはヒューマンエラー(E)の発生条件付Pfiであり、PEはエラーの発生確率である。4つの構造物や他のメキシコ湾の同様の構造物に関し、ヒューマンエラーの高い発生率とコストの関連はUNOCAL社及び業界の経験に基づく。ヒューマンエラーの発生率はUNOCAL社の4つの構造物に関する経験及び、人間の作業応答の信頼性検討結果による(図5)。一般に、各ヒューマンエラーの発生率は10段階に分けられる。

ボートの衝突事故発生率は、米国Minerals Management Serviceによる事故データ及びメキシコ湾でのこれら構造物に関するUNOCAL社の経験に基づく。ヒューマンエラーによるPfは2つの部分に分けられる。

1)検知及び修正されたもの(dc)及び

2)検知も修正もされてないもの(ndc)よって

054-3.gif

UNOCAL社によれば、検知/修正されたエラーは、普通修理もなされるであろう、但し、年間で最も厳しい海象にさらされた後になるであろうと想定されている。検知/修正されたエラーによる修理コストはそう高くはならないが、そうでない場合構造物の性能を失うか、荷重の増大を生じ易くなり、いずれにしろPfiの増加につながる。一般に高コストは検知も修正もされなかったエラーから生じることになる。UNOCAL社の経験及び、現在の品質保証/管理手法に基づいて検知/修正、非検知/非修正エラーの位置付け及び発生率は評価される。ヒューマンエラー発生率は第2世代最小型構造物で代表させる。教訓となった第1

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION