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b)人間に起因するもの(E=固有以外の2次的な複合原因によるものは除く)よって、

Pfi = PfiI + PfiE

有用性と適合性に関しては、人間に起因しないPfはゼロと考える。

構造物の特性に関するPfだけを評価した。加えて構造物相互間で明確なPfの相違のあるものについても評価した。設備や掘削、生産といった運用に関するPfは検討していない。データや経験からいって、これらのPfは構造の種類によらず、ほぼ同一である。UNOCAL社の経験でも有用性のPfは、ほぼ同一である。よって有用性のPfは評価しなかった。ブレース付及びワイヤー支持ケーソンは建造及び運用に関する適合性において有意のPfを示しているので、これらは評価した。

 

〈構造物自体に起因する破損確率〉

ヒューマンエラーによらないPf1Iは安全性及び耐久性のPfに関与している。

[安全性]

Pf1I(β1I)の評価には種々の再現期間の中で年間最大ハリケーン荷重(F)、構造物の性能(C)及び両者のバラツキに関する情報が必要である。ハリケーン自体については該当海域の海象調査結果とAPIガイドラインに、その荷重はAPIガイドラインに基づく。嵐による定常外力はULSLEA(Ultimate Limit State Limit Equilibrium Analyses)で認められたソフトで決定される。ワイヤー支持ケーソンの場合、固有周期が長いので(Tn=4.4秒)、動的影響も考慮する。その他構造物では動的荷重影響は大きくない。ハリケーンによる最大横荷重はデッキの波浪荷重の有無について計算し、まずデッキ荷重無しのPf1Iを求め、次にデッキ荷重有のPfを加味してPf1Iとした。

構造物の性能は、極限平衡、仮想仕事及び塑性公式をULSLEAと結びつけることによって得られる。この簡便な方法で鋼製のプラットホームのかなり精度の良い性能評価が得られる。3本足ヤグラ、ブレース付ケーソン、ワイヤー支持ケーソンの解析はこのULSLEAを改良して適用した。

052-1.gif

荷重及び性能のバラツキは下記を包含している。

a)タイプI 自然に生じる偶然性

 

 

 

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