しれない。例えば、ブラジル沖合いの密集した海底エリアは浅海ではなく、深海にある。又、 Petrobrasはこの結果を取り入れており、現在、緊張レグ係留装置の利用において最も優れた会社である。
セミ・サブマーシブルドリリングユニットを使用するという観点で、利益と可能性をリストアップした。従来の係留装置(鎖/ワイヤ/ドラッグされたアンカー)、ダイナミックに位置している装置と比較すると、ドリリングユニットは連続した係留作業を行う。しかし、リストアップされた利益と可能性の多くは、他のフローティングユニット(生産ユニット/FPSO製、サービスユニット/船、バージ等)の係留にも関係している。
6.1 浅海(200-400m)の密集した海底
北海海底へのパイプライン、テンプレート、マニホルド等の設置は、増加している。その結果、生産ドリリングを行うフローティングユニットの従来の係留と、補修作業は、難しくなることがわかった。その代わり、サクションアンカーとファイバーロープを使用した、緊張レグ係留装置は、以下の利益と可能性を提供できる。
・アンカーの保持容量が予測できる。サクションアンカーは固定位置としてみなされるかもしれない。
・アンカーの走錨と、それによって必然的に起こる、アンカーの配置ずれの削減。
・アンカーを、正確に決められた位置へ設置する。
・アンカー用索破断(すなわち鎖/ワイヤのかわりのファイバーロープ)の結果、パイプライン、テンプレート等の損傷の危険が減少/排除される。
・ドリリングユニットは、計画したとおりの場所に垂直に位置することができる。又、従来の係留索と海底設置の間に起こる矛盾の結果、ドリリング以外に費用のかかるステップを削除/減少することができる。
・従来の係留索に必要なパイプラインのカバーは不必要である。
・海底設置の計画/レイアウトは、従来の係留を考慮に入れなくても、更に効果的にすることができる。
6.2 深海(800-1500m)
以前に触れたように、ノルウェー中部沖合の試掘のための探査ドリリングはSagaPetroleumが緊張レグ方式の係留装置への関心を持ち始めた結果となった。この探査ドリリングは1997年に始める予定である。このエリアでの緊張レグ係留装置は、従来の係留装置と自動位置制御ユニットに代わり、実行可能なものを提供する。
・緊張レグ係留装置は、重量を大幅に削減した結果(すなわち、鎖/ワイヤの代わりとしてファイバーロープを用いる)、係留作業が可能で実用的な水深範囲を拡大するであろう。又、このシステムは、ドリリングユニットにかかる荷重を増やす。(600-1000T)
・海底接地予定地域を大幅に削減する。