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―ポリエステルロープの中央部:1.45m

 

センサからの出力信号は、Fluke NetDAQデータ収集ユニットに接続され、データは標準のPC上に記録された。データ収集システムは自動的に作動し、1Hzでデータを記録するようにプログラムされた。データは沖合いにて100MBディスクに圧縮したバイナリフォーマットに記録された。そのディスクは更に処理、報告をするために、1週間に1回、陸上に送られた。圧縮したバイナリファイルは、順番に“ACCESS”データベースに変換し“TrendLinks”に変換された。これにより3つのソースから利用できるデータを提供することができる。おおよそ、作成されたデータ量は、620MBであった。

試験期間中、全ての機器は良好に機能した。例外は、ダイニーマロープ中央部の伸長を測定した伸び計であった。この機器は、不規則にドリフトし始めるまでの1週間は正確に作動した。回復時、センサ自体が完全な状態であっても、ケーブルには損傷が見つかった。このセンサから役立つ情報を引き出すため、関連データが再処理された。

実地試験の間、比較的穏やかな天候であったため、記録された荷重は、前もってセットされた張力100T周辺でわずかに変化させただけだった。試験期間終了時にロープは荷重試験が必要とされ、229T、153Tの荷重がダイニーマロープ、ポリエステルロープにそれぞれかけられた。以前述べたように、本試験は反対側の従来のアンカーのずれにより失敗した。

実地データの評価は、本文書を記述している時点では完成したものではない。しかし、図7では弾力性に富み、強度にすぐれたロープ2本の概要を表す。図7は、全実地試験期間中、1H毎の統計的なデータ(すなわち、最大、平均、最小、標準偏差)に基づいている。

 

5.3 ファイバーロープから取得したデータの概要

 

・評価するための適切なデータは、実地試験から得られている。

・研究所での試験と分析によると、両方のファイバーロープは劣化することなく、実地試験を維持した。

・準備データは、研究所でのデータと実地データ間に良い相互関係を示す。

・ポリエステルロープは非常に弾力性に富んでいるため、浅海での活用に利点があるようだ。

・ダイニーマ(HMPE)ロープは、(高剛性)で重量がかからず、ステーションの保持に良好なため、深海での活用に利点があるようだ。

 

6. 緊張レグ係留装置利用上の利益と可能性

 

緊張レグ係留装置利用上の利益と可能性は、次の2つのカテゴリーに分けられている。

1)浅海(200-400m)の密集した海底

2)深海 (800-1500m)

北海の活動で、自然の裂け目が見つかり、その後緊張レグ係留装置が主に貢献したため、このように分けられた。世界の他の地域では、このカテゴリーとはまた違っているかも

 

 

 

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