問題を生み出した。将来的には、ベントは減少させ、設計が見直されるであろう。
5. ファイバーロープから取得したデータ
5.1 研究所における試験
研究所での試験は、ノルウェーのBergenにあるDNV、Section for Materials、Inspection Technologyによって実施された。主要なロープに加え、ダイニーマ:ポリエチレンロープとポリエステルロープは、両方とも3×9mのセグメントが供給された。何もほどこされていない新しいロープについて、参考として、これらのセグメントのうち1つは研究所で機械的性能試験がなされた。他の2つのセグメントは、実地試験用の係留索であった。(1つは計測に用いた。)実地試験後、1つのセグメントは、何も施されていないロープと同じ方法で試験された。3番目のセグメントは、顕微鏡検査を含む、個々のロープコンポーネントとファイバーの分析が必要とされた。全てのロープセグメントは、末端をスチールスプールで継ぎ目の内側にスプライスした。
機械的性能試験は、容量25MN(2548T)の水平引張り試験機で実行された。最小精度は、全てのロードレンジ内で実際の荷重の±1%であった。X-Yプロッタに記録される標準の引張り荷重に加え、ロープ中央の標準長1000mを超える伸びを記録するために、LVDT(Linear Variable Displacement Transducers)2台、上下にあるロープが取り付けられた。実地試験から戻されたロープセグメントの試験中に、NGIが沖合で使用したLVDTは、相関目的のために、DNVが使用したLVDTの隣に取り付けられた。
機械的性能試験の以前に、ロープセグメントは、自然の海水の中に24H沈めた。ロープセグメントは、Sega PetroleumuとDNVが行っている手順に従って試験された。その手順は、1部OCIMFのGuidelines for Prototype Rope Testingに基づいている。測定用の参考荷重は、Minimum Breaking Load(MBL:最小破断荷重)1%又は64kNに設定された。ガイドライン等に従う試験手順は以下に略述する。
(1)参考荷重負荷時にはLVDTと熱電対を設置する。
(2)MBL10-50%の間で(1サイクルにつき215秒)、最初の10サイクルを実施する。
(3)参考荷重での測定。
(4)MBL10-35%の間で(1サイクルにつき39秒)、100サイクルを実施する。
(5)位置が固定された試験機を使用した、参考荷重での測定。
(6)MBL15-50%の間で(1サイクルにつき46秒)、1000サイクルを実施する。
(7)最後の1000サイクル終了後、荷重はMBL50%で4H維持される。
(8)荷重は、位置が固定された試験機で参考荷重に解放され、30分維持された。
(9)破断試験(250mm/分)を実施する。
沖合いでの不均一な引張り試験のために、実地試験から戻されたロープセグメントは、上記のステップ5(参考荷重に戻る)の後、MBL80%まで試験された。
機械的性能試験の結果をいくつか以下に示す。