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タイ

 

タイ造船産業

 

序論

 

造船業はわが国の海事産業にとって本質的に重要なものである。国内で造船・修繕船活動が行われていなければ、船舶の運航コストがかさみ、それが国民の生活水準に悪影響を及ぼす。

タイにおける造船活動は海運と同時に発足したが、それは400年以上昔のアユタヤ王朝の時代までさかのぼる。当時タイの商船隊は中東、日本、中国、その他の近隣諸国への国際航路で活躍していた。近代技術の急速な発展とともに、他の多くのアジア諸国と同様、タイも欧米諸国に後れを取った。タイの造船業は現在、大幅な改善を必要としている。

 

? タイ造船業の現状

 

1995年6月現在、タイには213の造船所がある。これらの造船所は建造または修繕可能な船型により、3区分に分類することができる。

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上記の造船所はそれぞれ鋼製、アルミ製、木造、FRP製の船艇に特化している。大半は新造船、修繕船の両方を手がけている。

 

? 新造船・修繕船市場

 

タイの大手造船所の大半は、国内の海運企業、政府機関、海軍など、自国内からの受注に全面的に依存している。しかも能力の制約から、国内の造船市場は内航用の小型船のみに限定されている。これらの小型船は以下の船種に分類することができる。

 

 

 

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