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オーストラリア

 

オーストラリア代表より、オーストラリアにおける造船業、特にアルミ造船ならびに高速船舶の造船の分野にリーディングカントリーとしての現状ならびに同業に対する政府の政策(規制を含む)、政府と民間(特に企業家)との連携、さらに造船業におけるファイナンスの現状、各国からの造船受注(あるいは竣工)状況についての報告がなされた。さらに政府助成金については1974年以降実施されている(現段階で資金調達のうちの5%)旨の報告があった。同国の報告に関する質問あるいはコメントは以下のとおり。

質問1:(米国代表)貴国が進められているテクノロジートランスファーあるいは技術交流の方法について敷延頂きたい。

回答1:例えばシドニーで開催した会議においては、120のペーパーが発表された。日本、韓国、米国その他各国が参加。積極的に技術交流を実施している。

質問2:(日本代表)貴国の高速船の分野における活躍を高く評価する。性能面の高度化のために技術面でどのような開発が求められていると考えるか。一部舶用機器については輸入しているということであるが、国内の舶用工業の養成をいかに進めておられるか。

回答2:技術面についてエンジンの信頼性の向上が課題である。(特にディーゼルエンジン)エンジンの性能が要求水準に達していない。カタピラエンジンの分野では開発が進んでいる。1940年代からディーゼルエンジンについては開発が進んでいない。さらにウォータージェットの効率性(性能)についての改善も求められている。(現状は日本の川崎重工業より調達)舶用工業の状況については、船内インテリア等の分野でも国内の舶用工業が成長してきている。しかしエンジン分野では一層の努力が必要である。

質問3:(インドネシア代表)貴国提出資料の1ページに政府の5%の補助金の期間を延長したとあるがこの点を敷延願いたい。2点目として高速貨物船の研究開発の状況について伺いたい。

回答3:補助金について、今年('97年)の末で廃止することになっていたが来年('98年)末までに延長された。それ以降は連邦政府からは補助金は拠出されないことになる。高速貨物船については、'96年から'97年の900総トンを積載可能な高速貨物船の建造が進められているときく。

 

 

 

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