将来的に就労可能人口が年々減少していくことが明らかになっており、労働力不足が事業の存続をも左右しかねない状況が予想される。
今後の労働力市場の逼迫にいかに対処していくかが当業界にとっ最重要課題であるが、従来様々に論議されてきたものの、決め手となる対策を見い出すことが出来ないできた。わが国の社会的背景と深くかかわる問題でもあり根本的な解決策を見い出すことは至難といわざるをえない。
当連合会では、労働力不足と円高対応(コスト圧縮)の点から、労働力の効率的な活用策として、業界ベースでの労働力情報の登録・紹介制度に関するニーズの有無、制度成立の可能性等を探るべく調査を実施してきたが、前記のように労働力が今後の最大課題である以上、登録・紹介制度を含めなんらかの情報提供事業を通じて努力していく必要がある。
本調査では、業界ベースでの情報活用法の試案の一つとして、会員・企業のネットワークを通じて労働力情報を登録・紹介(閲覧)する制度の運用を想定し、必要な情報項目について以下のような調査を行なった。
a.応援してもらう立場での相手企業に関する必要情報
応援を依頼する企業の立場に立って、派遣元企業についてどのような情報が必要かを調査した結果は以下のとおりである。
ア.労務提供のみの場合の必要情報
労務提供を受ける企業が、派遣元企業について知りたい情報についてのアンケート結果は、以下のとおりである。「企業名・住所等」などの基本的な企業情報は当然であるが、応援を受ける側としては、「派遣要員の経験の度合・保有資格・派遣可能人員数」など派遣される要員個々人の技術の度合や能力に関する情報が重視される。