?計画構想システムへの利用可能性
情報提供システムとしてみた場合、導入の容易性、機能性、低コスト、多様なサービス内容など、計画構想システムへの利用可能性は高いと言える。特に、最近はインターネットサービスとの一体化が進み、両サービスの区別は無くなる方向にあるため、両者を比較する意味さえ無くなりつつある。
利用者(情報の受信者)である所属企業の立場でもみても、ファクシミリに比較すれば、パソコンは、導入コストや操作性などの問題があるにしても、パソコン通信サービスに加入することで、データベースサービス、記事クリッピングサービスなど多様な情報サービスを享受でき、そのメリットは大きいといえる。
(3)ファクシミリ通信網サービス
?概 要
ファクシミリ通信網サービスとは、ファクシミリから人力された原稿を、一旦ネットワーク(サービス提供事業者の専用コンピュータ)内に蓄積し、その後、一般電話回線、ISDN回線、専用回線等に接続されたファクシミリ端末に対し、一挙に高速転送するなどの諸サービスを提供するもので、代表的なサービス事業者(サービス名)としては、NTT(Fネット)、リクルート(FNX)、インテック(AceFax)がある。
?サービス内容
a.一斉同報通信
1枚の原稿を送る手間で、何ヶ所にでも文書を送信でき(NTTのみ最大1万ヶ所まで)、しかも、すべての宛先にほとんど同時に着信する。また、漢字宛名印字、グループ送信、配送結果通知、自動再送信、時刻指定、夜間割引・月極割引などの各種付加サービスが利用できる。
b.その他
サービス提供事業者によって、コンピュータ接続:利用者のパソコンとネットワークを接続しパソコン内の顧客リスト等をそのまま宛先リストとして利用、送付先の組み合わせや発信時刻などをその都度、自由に設定できる(リクルート、NTT)。国際サービス:国内と同様サービスを全世界を対象に実施(リクルート、インテック)。一斉受信:複数の相手先からの同時受信が可能(NTT)。無鳴動自動受信:受信時にベルを鳴らさない(NTT)。電子メールとの相互接続サービス:電子メールの内容をFAXに、FAXの内容を電子メールに変換して自動配信する(NTT6月より)。情報BOXサービス:情報をコンピュータに蓄積し、FAXで取り出す(NTT、リクルート)などの各種サービスが用意されている。
?利用方法・利用条件
契約後、すぐに利用可能。通信回線は、一般電話回線、ISDN回線、専用回線のいずれでも可能。送信相手先については、ファクシミリ番号を登録するだけで、相手先FA端末との契約は必要ない。なお、 リクルート、インテックについては、無料の専用アダプターを送信に使用するファクシミリ端末にセットする必要がある。