2. 先進事例研究
(1)調査結果の要約
業界団体等において、本構想に類似した情報提供システムや情報サービスを提供している先進事例を調査し、参考点を整理した。対象としたのは以下の事例である。
?パソコン通信の利用例
a.財団法人日本建設情報総合センター「建設情報システムJACIC-NET」
建設情報全般についてデータベース検索サービス、アッセンプル産業としての類似性もあり、サービスメニューの構成、提示される情報の内容など参考になる点が多い。
b.商工組合中央金庫「ユース会ネットワーク」
企業間交流の促進ツールとして、パソコン通信やインターネットが気軽に、かつまた戦略的に利用されている点が注目される。
c.第3セクターによる地場産業活性化策「O-net」
掲載情報の内容に工夫を凝らすことで、仕事の受発注、求・就職人、企業交流を促進させようと努めている点が参考になる。
d.都中小企業情報センター「中小企業総合情報システム」
工場や機械設備等についての中長期の賃貸仲介・斡旋あるいは登録・紹介システムの運用例として参考になる。
e.商用パソコン通信「ニフティサーブ」の法人利用
インターネットと競合激化で、商用パソコン通信の法人向けサービスは今後ますます利用しやすくなる可能性がある。
?ファクシミリ通信網の利用例
a.日本商工会議所「Fネットによる一斉同報配信」
ファクシミリを活かした情報配信システムであれは、中小規模の企業にも無理なく受け入れてもらえるであろう。
b.オークコーポレイション「中小建設業者対象の自治体入札情報提供」
顧客対象及び情報内容を非常に限定的に絞った点、情報収集には人手がかかるが加工・配信にはそれほど手間がかからない点など、事業としての採算性の可能性が高い。特に、既存顧客の要望をベースにして事業立案している点が参考になろう。
?インターネットの利用例
a.(財)全国下請企業振興協会「発注企業オンラインネットワークOLNET」
経験豊富な人材が企業の間に立つことで、比較的スムーズに導入できる可能性もあるだろう。
b.広島県産業情報センター「中小企業のための取引情報リンク集HiWave!」
比較的に容易に実用的な情報を提供できるという点で、また、実際のリンク集の作成方法などは参考になる。