(1)換えロッドおよびワッシャの選択
測定する穴の内径に合わせ,若干大き目の寸法となるように換えロッドおよびワッシャを選択し,4・7図の位置に取り付け,ネジを締め付ける。寸法が大き過ぎると穴に入らなくなったり,きつすぎると穴の表面を損傷する。小さ過ぎると測定できなくなる。測定子が動く範囲内で計測できる寸法のロッドおよびワッシャを選択することが重要である。
(2)ダイヤルゲージの取付け
指示器として付属されているダイヤルゲージを取付けるが,その差し込み程度はダイヤルゲージのスピンドル先端の測定子が押捧に軽く当たりゲージの指針が半回転程度振れる位置で止め固定する。
(3)シリンダゲージの零点調整
計測内径(呼称径)と同じリングゲージを用いて,4・8図に示すようにシリンダゲージを入れ,ゲージの指針が示す最小値の目盛に外周リングの0点を合わせる。これがリングゲージの内径となる。
この内径を基準にして測定穴径がどの程度,大きいか小さいかをシリンダゲージで計測するのである。リングゲージは通常20℃における認差が記されており,その分を計測後に補正することが大切である。リングゲージがない場合はブロックゲージを組合せて測定内径(呼び径)と同じ寸法のゲージを4・9図のように作り,これにシリンダゲージを入れて0点調整する。