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2)機関性能の向上策

オイルショック以後、燃料消費率の低減対策が協力に推進され、その主な対策を以下に示す。

(1)低回転ロングストローク

低回転化し、ストロークをのばして熱の有効利用を図り、熱効率の向上を図っている。最近開発された機関では、ボア・ストローク比が2.0に達している。

(2)爆発圧力の上昇

機関構造上の強度を見直し、高い爆発圧力に耐える構造強度の向上を図った。その結果、爆発圧力は170kgf/cm2前後にも達している。

(3)機関の回転数を下げ、大径プロペラを採用して、プロペラの推進効率の向上を図る。

(4)高圧形の燃料ポンプの採用

燃料噴霧の微細化を図り、噴射期間を短くして燃焼を改善するために、高圧噴射化が進められている。現在噴射管内圧力は、1000〜1500kgf/cm2までに達しており、高圧形の燃料ポンプが開発され採用されている。高圧形燃料ポンプ(等圧弁付)の一例を1・15図に示す。

(5)高温冷却方式の採用

最近では80℃前後の恒高温冷却により、冷却損失の低減が図られている。

 

 

 

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