2.6 高度情報化に関する全体的な方向性
前節までの検討視点を踏まえ、昨今の情報通信サービスのトレンドから考えられる競艇の高度情報化に関する全体的な方向性を提示する。
(1) 情報系と投票系の統合
WWWで拡充中の多様性のある情報提供機能と、電話投票やPITフォンのような投票機能を同一の端末で実現することができれば、利用者の利便性は著しく向上する。
本年度の研究開発事業の一つであるWeb投票は、情報取得と投票という別の機能を統合して提供しようという試みの第一歩である。このモデルシステムを、インターネットに解放するにはまだいくつかの解決すべきハードルが存在する。
従って電子決済・電子マネーの動向を見守りつつ、継続的にWWWでの投票系サービスの可能性を模索し、情報系と投票系の統合を推進する必要がある。
(2) 放送と情報通信サービスの融合
昨今いわれる「放送・通信の融合」の基本にあるのは、ディジタル技術を用いテレビジョン画像をコンピュータで扱えるようなマルチメディア型情報として提供しようというものである。より具体的な動きとしては地上波・衛星・CATV等放送とインターネットやその他の情報通信メディアを連携させて一つの情報として利用者に提供しようという動きがある。
競艇において、「レジャー・チャンネル」は今後も放送系の主要情報提供メディアであり続けるであろう。
従って、これとインターネット(WWW)や在宅投票等の情報通信サービスとの連動連携、さらには融合の可能性を模索することはきわめて重要であると思われる。