・ ノルウェーは人口が少ないので、地方の雇用に依存することになる。
1.3 MIS/MITS等への取組
(1) 船主協会と研究開発
・ 研究開発には多額の経費を必要とするが、そのほとんどは国と船主協会が負担する。個々の船主の負担は少ない。これはノルウェーの船会社は、NYKやMOより小さいので、船主協会が代わりにおこなっているためである。
・ ノルウェーでは日本やドイツ等のように、造船所とか機器メーカーが中心で研究開発を進めるのではなく、船主協会が主導権を持って、研究機関と少数の船主が提携して研究開発を企画推進している。
・ 利潤とノウハウの蓄積(ソルトウエアの重視)に重点を置いている。
・ 新技術の導入は、プロセス・R&D(製品ではなくノウハウ)に対して行う。
・ ノウハウは、競争力・新ノウハウ・専門知識を生み出し、それが協会にもたらされる。
・ 世界戦略としては、統合による戦略とR&D(計画・先進的な企業との提携)に重点を置いている。
(2) MITSへの期待
・ 情報技術を船舶運航へ適用することは、多額の経費を必要とする事業となるが、そこで得られたノウハウの積み上げが主要な戦略基盤となる。MITSに協力しているものとしては、これらのシステムがEU規格となり、さらに国際的規格になることを望んでいる。
(3) 船主協会から見たMIS/MITSの評価
・ 船主の反応は、2隻の発注があったことで評価したい。
・ このシステムの導入に関しての乗組員の評価は、第1船は、GW(Gate Way)で若干の問題があった以外、おおむねよい結果となっている。ただし乗組員が全員フィリピン人であり、通常かれらは非常にお世辞が上手であることから、今回額面通り受け止めてよいか戸惑っている。第2船ではかなりよい評価は得ている。