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○タマリンド(英語)(タイ語=マッカム)豆科の植物で熟してジャム状になった果肉を甘酸っぱい味つけに使う。

種や繊維を取り除き、そのままか、水にひたして絞った液を使う。

○ミント(英語)生の葉のまま使う。消化促進、頭痛

○バイ・マックルー(タイ語)(英語=カフィアライムリーフ)

こぶみかんの葉,強い柑橘系の香りを有する葉で、スープや煮込み料理の香りづけに使う。

○ピュー・マツクール(タイ語)こぶみかんの皮香りつけ、カレーのペーストに使う。

○レモングラス(英語)(タイ語=タクライ)レモンの香りをもついね科の植物。

主に生で使う。料理の呑りづけ、食べないように大きく切る。

薬効=鎮静の効果がある

その他にんにく,赤タマネギ,クミン,ターメリック,グローブ,シナモン,ナツメッグなどのスパイスが使われている

○しそ=青じそ=さわやかな芳香の主成分はペリラアルデヒドで,加熱すると芳香は弱くなる。

薬効=爽快な香りは食欲をそそるし,抗菌性にすぐれ,防腐力が強いため醤油の防腐に用いられている。

○にんにく(ガーリック)=殺菌性,駆虫性,健胃薬,整腸薬,呼吸器病薬,糖尿病薬,肝臓障害治療剤

○クミン=興奮作用,健胃効果:カレー・チリーパウダの主成分

○ターメリック(うこん)生姜科=利胆薬,胆石症,

カタル性黄疸,ターメリックの粉末を水でねり,痔,切り傷,膿腫,関節炎などの外用,吐血,鼻血,血尿に内服する。

カレー料理,ピラフ,サフランの代用として利用される。

○シナモン=風邪の諸症状の緩和,頭痛緩和・健胃作用,内科的疾患にたいする民間万能薬として利用されている。和菓子・ケーキ・パン・プディングに利用。

○ナツメッグ=下痢止め,腹痛,消化不良,口臭止め,肉料理に用いられるソース,トマトケチャップの原料として用いる。熱を加えることにより刺激臭が弱まり,甘さが強調される。

 

使用する材料やその使い方に共通点は多いが、料理そのものにも、類似するものがある。もちろんその国ならではの味、郷土料理といえるものも当然であるが、複数の国でたべられている同じような料理というものは少ない。

ベトナムと他の国々との料理の差は比較的明確だが、ラオスの料理とタイ東北部料理はよく似ている。

ミャンマーやカンボジア料理とタイ中央部の料理にも共通する物がある。これは当然のことで、永い歴史のなかでは国境線も書きかえられ、人もうごき料理も動く。ただ、その国の人々が好む、あるいは環境、その他の諸条件によって必然的につくられる味、食べ方の傾向というものはあり、同じような料理にも、その国らしいアレンジが加えられる。

例えば、同じような鶏肉とキャベツのサラダでも、ベトナムでは、魚醤油に、酢やニンニク、唐辛子などを混ぜたソースでたべるが、カンボジアではこれに、ピーナツをかける。また、一般的に云われていることは、タイ人は、辛さや甘さの強い極端な味を好みベトナム人は、あっさりとした味を好む。少なくともベトナム人では、タイの人のようにめんの上に、唐辛子や砂糖を山盛りかけるという食べ方はしない。

 

 

 

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