日本財団 図書館


7章 システム開発と利用促進に関する検討

1 システム開発の基本的な考え方

(1)システム開発にあたっての基本的なイメージ

?情報の提供者から見て

郵送アンケート調査、現地ヒヤリング調査等の結果を踏まえてマルチメディア型観光情報収集・提供システムのイメージを検討すると、情報の提供者から見たシステムの条件としては、つぎのような点があげられる。

ア)情報収集の現場である観光拠点(旅館、観光施設等)が情報を収集する際に負担とならない。

イ)端末のコストが低く、操作が容易である。

ウ)高速大容量の通信回線を前提としない。

エ)情報を集約・発信する側の負担もできるだけ少ない。

?情報の集約・発信者から見て

同時に、情報の集約・発信者から見たシステムの条件としては、

ア)消費者にはマルチメディア型情報として提供される。

イ)情報の蓄積時点ではデジタル化している。

等があげられる。

マルチメディアの特性を活かすためには、画像や地図情報を容易に取り込んで情報として発信できることもポイントとなろう。

?消費者から見て

現状においては、インターネットユーザーに代表されるマルチメディア機器の利用者が消費者全体に占める比率はまだわずかであり、また機器の操作が苦手な人が少なくないのが実情である。

そこで、消費者が情報を収集する手段もできるだけ操作が簡単なものを提供する必要がある。

?機器の操作が苦手な利用者への配慮

収集の現場においては、デジタル化が難しい場合もある。また消費者もマルチメディア機器の操作等が苦手である場合がある。そこで、

ア)情報収集と消費者への提供の段階ではできるだけ操作が容易な機器を用いる(図7-1、図7-2)。

イ)情報の集約・蓄積の段階ではデジタル化・マルチメディア化する。

このふたつの条件を満たす仕組みが、現状においては最適と考えられる。情報の集約・蓄積の段階でデジタル化・マルチメディア化を図っておけば、今後の技術的な進展にも対応が可能である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION