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?POPAIの行動原理

POPAIの行動原理は「危機感」がベースにはなっているものの、基本的に「遊び心」であり「強制しない」ことがルールになっている。またマーケティング感覚に裏付けられているのも特徴の1つである。

?POPAIのこれから

POPAIの今後の活動はまだ明確になっていないが、インターネットへの展開は当面考えていない。現在、電話で問い合わせている情報収集を各観測拠点に定点観測ビデオカメラ等を置いて代替し、リアルタイムで気象情報を観光協会オフィスから確認できるようにする計画も検討中である。

?POPAIネットワークについての考察

POPAIネットワークの特徴は、次のように考えられる。

ア) マーケティング意識に裏付けられた行動

イ) 地域特性に基づいた動態情報ニーズに絞り込んだ情報提供

ウ) 頻繁な情報の収集・提供

エ) ボランティア組織と行政のゆるやかな連携

オ)業種横断型の地域コミュニティを基盤とした持続力

POPAIネットワークを地域における観光情報の収集・提供のモデルとしてとらえるならば、「情報ボランティア」とも呼ぶべきグループの存在を特筆すべきである。

(8)現地ヒヤリング調査結果のまとめ

?情報収集は電話問い合わせが主体

情報収集の方法は電話による問い合わせが最も多かった。また地域における日常的な人との交流の中から自然に情報が取れるとの答えも少なからずあった。そのような地域では、いわゆる情報収集システムを必要としていないという見方もできよう。

?情報提供はパンフレット主体

今回ヒヤリングを行った各自治体のうち、自治体としてインターネットのホームページを開設しているのは群馬県水上町・月夜野町・新治村・片品村の4自治体であった。

しかしホームページを開設している自治体も、その具体的な効果についてははっきりした判断に至っていないか、インターネットの利用者層の偏りからして総合的な観光情報の提供についてやや疑問視している向きもある。

?静態情報が中心

情報の収集・提供とも静態情報が中心で、自然・人文・観光資源情報が主体となっている。

?目視とカン

観光課・観光協会は観光対象の地域内にあり、紅葉や開花等を職員が目視で行っているケースも少なからずあった。また職員が車で巡回して渋滞を含む各種の動態情報を収集しているケースもあった。総じて観光課・観光協会の職員が自ら動いて情報を収集している様子かうかがえる。

また道路混雑状況、天気等について経験的に判断している部分も少なくない様子である。静態情報もかなりの部分、職員の頭の中に蓄積されているのが実情であると考えられる。

 

 

 

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