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3 現地ヒヤリング調査

(1)群馬県水上町

谷川岳に代表される山岳景観を最大の観光資源とする温泉主体の観光地であり、首都圏からの観光客が多い。しかし近年交通体系の変化に伴い、北陸方面からの観光客も訪れるようになった。

地域の課題としては、観光客の発地の固定化、日帰り客の増加等があげられる。首都圏以外からの集客は課題の1つである。

?観光情報の収集・提供の現状

水上町観光課は主に、自然・人文・観光資源等の静態情報を集約している。伝達手段は電話問い合わせないしファックスによる。情報の管理はパンフレットの制作業者やイベントの事務局等に分散している。

観光協会は電話での問い合わせに回答する他、パンフレットの郵送、ファックスでの情報送信等で対応しているが、郵送費用がかさむ等の問題がある。

情報発信の主体はパンフレット等の紙媒体であり、その他に新聞等への広告も行っている。また道路際の電光表示による情報提供も行っている。インターネットのホームページは開設している。

?マルチメディア型観光情報の収集・提供の現状

情報収集のレベルではファックスの他に、特にマルチメディアに対応し得る手段は用いていない。観光課、観光協会ともに収集した情報のデジタル化は可能との答えであった。

ホームページの作成は外部に委託しているが更新頻度が低い。観光協会では情報の更新頻度を高めるように準備中である。

?観光情報収集・提供の問題点

観光課では「こちらから連絡をしないと情報を収集できない」との指摘があった。

<参考−谷川ロープウェーの事例>

谷川岳ロープウェー株式会社では、静態情報はしジャー・スポーツ施設の所在・料金等を印刷物で春・夏・秋・冬の4回提供している。

動態情報については、気象データを気象計測器を設置して測定(気温・風・降雪・湿度)し、その他の自然情報は社内で設定した段階別基準により周辺を目視観察している。

情報発信方法は、電光ニュース(コンピートサイン社と年間契約。設置地域は東京・埼玉・群馬・新潟。情報内容はスキー場のオープン告知・春スキーのPR・新緑情報・夏山情報・秋の紅葉情報等)、FAX情報サービスへの情報提供、JR高崎管理局への定時積雪情報の提供(電話連絡)等である。最近の傾向として電話の問合せが減った。その理由は、天神平スキー場は知名度があるので各業者(出版・新聞)も含めて情報提供を積極的に行っており、情報提供手段が拡大した結果だと考えている。

観光情報を収集するにあたっての問題点は、定型化(フォーム)書式の統一化、どの情報をデジタル化するのか、どこに情報を流すのか等、情報

 

 

 

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