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(2)国際観光モデル地区整備計画

 

●国際観光モデル地区制度は、「海外に紹介しうる観光資源を有する観光地であって、外国人旅行者受入れ体制の整備に熱心な地域を国際観光モデル地区として指定し、外国人旅行者が安心して一人歩きすることのできる環境づくりを進めることにより、当該地域への外国人旅行者の来訪を促進し、地方の国際化、国際相互理解の増進等に寄与しようというもの」(『平成9年度版観光白書』総理府編)であり、平成9年現在全国で39道県42地区が指定されている。

●函館・大沼国際観光モデル地区は昭和63年3月に、函館市、七飯町及び森町が指定され、その基本的施策は以下の4点である。

1. 観光資源の整備充実

2. 観光受け入れ施設の整備の充実

3. 観光宣伝と接遇の充実強化

4. 広域観光圏の確立を柱にした個性豊かな魅力ある国際観光地の形成

●具体的には、当地区の持つ優位な諸条件、特色ある観光資源を高度に活用するとともに、新たな観光資源の発掘、整備を積極的に推進し、まちづくりの一環として快適な生活環境の向上に努めることと、既存のイベントを創意工夫しながら、国際的なイベントの創出を推し進め、外国人観光客の来訪を促進する。特に、大沼地区を国際リゾートコンベンションと位置づけ、自然環境の保全を基調として施設整備の充実に努めることとしている。その整備計画の概要は次のとおりである。

●受け入れ体制としては、以下のものが掲げられている。

1. 外国人がひとり歩きできる街に

・i案内所の整備拡充、案内標識、道路標識、公共施設の利用案内等の整備

2. ホスピタリティ溢れる街に

・ホームビジット、ホームスティ、善意通訳制度等の普及・拡充等

3. 訪れてみたい街に

・目的別モデルコースの設定、海外における観光宣伝の実施

4. 訪れる必要と価値のある街に

・コンベンションの推進、国際的イベントの創出、産業観光交流の推進等

●これらの整備計画は、後述する「世界を結ぶ北緯42度の里」整備構想、「国際交流のつどい」、アメリカ・コンコード町との姉妹都市交流などの形で一部実現が図られている。

 

 

 

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