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2. 基本方針

 

(1)整備の意義と役割

 

現況

 

・旭川市は、北海道北部の行政・経済の中心地として、開拓・発展してきた北海道第2の都市で、平成7年5月には地方拠点都市地域(1市8町)の中核都市に指定され、ますます重要な役割を担っている。

・道内の主要国道4線、および主要JR4線の終始点であるほか、北海道縦貫自動車道(道央自動車道)旭川鷹栖I.C.、旭川空港が隣接町との境界に立地するなど、道北の交通の要衝として道内外からの交通利便性も極めて高く、大雪山国立公園の表玄関として多くの観光客が訪れている。(平成8年度約370万人)

・主な観光資源・施設は、大雪山連峰から連なる緑豊かな森林丘陵地帯、河川の優れた自然資源、明治開拓史の数々の遺構や北海道の先住民族「アイヌ民族」に関する人文資源、北国の気候や旭川の伝統文化をテーマとした数々の博物施設・スキー場・動物園等の施設があり、「旭川国際パーサースキー大会」、「とたんまつり」などさまざまなイベントも催されている。

 

課題

 

・大雪山観光の中心である層雲峡・旭岳・天人峡をはじめ、美瑛・富良野へ至る道内陸部の主要な広域観光ルート上にある旭川は、交通利便性の良さもあって、その発着点として位置づけられる。

特に、ラベンダー・ポピー・大麦など色彩豊かなパッチワーク状の丘陵風景で人気の高い美瑛・富良野一帯は、北海道を代表する景観が魅力的で、夏のラベンダーシーズンを中心に多くの観光客が訪れる面的な観光スポットとして定着している。

・しかし、こうした高い誘客力を有する広域観光ルートの要衝にあり、大雪山連峰を背景とする優れた自然・レクリエーション施設に恵まれた地域で、年間約370万人もの観光客が訪れているにもかかわらず、これらを有効に活用した滞在型拠点に乏しく、道内陸部観光における発着地点、全道的な広域周遊観光における中継地点としての都市機能に終始していると言わざるを得ず、[立寄通過型]観光に甘んじてる現状である。

・宿泊施設の集積や潜在する観光資源の開発、これらを有機的につなぐネットワークの形成を図り、[立寄通過型]観光から、[滞在型]観光への移行が旭川市観光の懸案となっている。

 

 

 

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