4-2 建物調査
今回、旧中山道の北側8戸と南側11戸、合計19戸の建物について間取りを調査した。既に過去の調査が行われた家は除き、外観の屋根玄関形式等から任意に選んだ。
(1)調査結果の概要
?建築年代
次頁表に調査の結果をまとめた。調査した建物は江戸期1戸、明治期3戸、大正期1戸、昭和期13戸全て木造2階建てである。
?外部の仕上げ
大屋根の形式は二棟が入母屋、他は切妻屋根で、外部の仕上げは屋根は全て瓦葺である。軒裏の仕上げは板、外壁は板張りと漆喰で仕上げている家が多い。
?玄関の形式
玄関の形式は、主屋より突出したもの6戸(玄関屋根は入母屋屋根が多い)、引き込んだもの6戸、下屋で同一面のものが7戸である。玄関の建具は法事を考えて、二枚の引き分け式12戸と多く、二枚引違いが6戸、1軒のみ4枚引違いである。窓はアルミの建具に改修されてきているが、木製建具を残している家も少なくない。
?建物のまわり
道路や水路から建物までの空きは1〜3.8mある。門のある家は3戸と少ない。塀は13戸あるが、あまり高い塀ではない。低い石組と植え込みをまわしている家もあるが、遮蔽感はあまりない。家と道路の間に2m程空きがある8戸の家は前庭がある。
一間は平均約190cm、内法高さ176cmである。