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2-3 山東町の概要

 

(1)位置

山東町は、滋賀県の東北部にあって、東経136゜22'04"、北緯35゜21'00"、に位置し、北の伊吹山系と南の鈴鹿山系にはさまれた地溝地帯にひらけた農山村である。町域は、北部姉川を介して坂田郡伊吹町、東は伊吹、鈴鹿の両山系を介して、岐阜県関ヶ原町に、南は霊仙山(標高1,084m)の麓、坂田郡米原町に、西は横山を隔て坂田郡近江町及び長浜市に接しており、東西8.7km、南北12.2kmで総面積は、53.1km2である。

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(2)人口

山東町に人口は、平成7年の国勢調査によると人口13,034人、世帯数●●戸である。平成2年の国勢調査よりも人口は547人(4.4%)増で近年は増加傾向にある。年齢別人口では、全国的に高齢化傾向にあるものの、山東町では、滋賀県平均を上回り19.3%となっている。また、就業者数は6,694人でこれも微増傾向にある。産業別就業者は、第1次産業11.3%、第2次産業41.8%、第3次産業46.9%で、第1次産業就業者の減少、第3次産業就業者の大幅な増加傾向にある。

 

(3)自然環境

伊吹山と霊仙山の麓に位置する山東町は、姉川や天野川等の河川にも恵まれ、山と川と田園が織りなす緑豊かな環境を有している。森林は町面積の約6割を占める。町のほぼ中央にある三島池は、マガモの自然繁殖地の南限地として、県の天然記念物に指定されている。また、町の中央を西に流れる天野川をはじめ町内全域で、初夏には多くのホタルが見られる。長岡の源氏ホタルは昭和27年、国の特別天然記念物に指定され、以来住民による保護活動が続けられいる。

 

(4)歴史資源

山東町は、番の面遺跡にみられるように縄文時代から開け、遺跡、古墳等が数多く分布している。また、陸上交通の要衝にあることから歴史の表舞台にも度々登場し、鎌倉時代近江の守護であった佐々木氏が4家に分かれた時、佐々木大原氏と佐々木京極氏によって領せられた。大原氏によって作られた三島池、室町時代「バサラ大名」と呼ばれた佐々木道誉ら佐々木京極家の菩提寺である徳源院、秀吉と三成の出会いの場となった観音寺、最澄が開いたとされる成菩提院、この地方の豪族息長真手王の女(むすめ)で敏達天皇の皇后日広姫の陵と伝わる息長陵、出雲井落成後建立された岡神社等、数多くの由緒ある神社、仏閣を有している。

民俗文化としては、雨乞い踊りから発生した豊年太鼓踊りは、現在でも朝日(国選択無形民俗文化財)、大野木(県選択無形民俗文化財)、井之口(町指定無形民俗文化財)などに伝承されている。また、湖北地方一帯に伝わるオコナイは神事として山東町の各地で守り続けられている。

 

 

 

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