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板橋そして市場川に市場川板橋が架かっていた。いずれもあまり大きな橋ではないが、これらの橋の架け替えや修理には、やはり幕府の道中奉行の許可が必要であった。

・常夜燈 常夜燈は文字どおり年中灯りをつけておく街灯である。信仰や供養のために街道沿いにはさまざまな常夜燈が建てられた。柏原宿には丸山橋の北に「金比羅宮」と刻まれた常夜燈、市場川橋の北に「秋葉山」と刻まれた常夜燈がそれぞれ1基ある。

「金比羅宮」帯夜燈には背に「文化十二年六月吉日」(1815)、また「秋葉山」帯夜燈にも背に「安永六丁酉六月吉日敬白」(1777)の銘文が残っている。ともに長く街道を照らしてきた常夜燈である。

・道標 街道には道や名所・旧跡を案内する道標が所々に立っている。柏原宿には宿内と長沢の2箇所に、岩ケ谷の明星輪寺泉明院(通称西薬師)を案内する石の道標が残っている。両者とも享保2年(1717)建立のもので、各面には漢字、変体がな、ひらがなで「従是明星山薬師」「屋久志へのみち」「やくしへのみち」と刻んでいる。

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