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第1章 柏原宿を見て歩く

 

1-1 ワークショップ?の概要

 

(1)ワークショップの記録

・日時:平成9年9月6日(土)

・場所:柏原婦人会館及び柏原

・参加人数:40名

・テーマ「柏原宿を見て歩く」

 

(2)ワークショップの目的

柏原宿を歩いて見て、柏原の良さや問題と考えられることを一つひとつ把握していく。まちを見る視点を設定しそれぞれの視点で地区環境を考える。グループ毎に柏原宿の地区環境をまとめ、課題を抽出する。

 

(3)調査の内容

?柏原宿を見る視点を皆で確認する。

・くらし:みち,水路,遊び場,生活空間等

・歴史:史跡,道標,言い伝え,石垣等

・自然:水路,河川.樹木,植生,生物等

・来訪者:見どころ,案内,休憩等

?歩くルートを大まかに設定する。

?地図とカメラをもって柏原宿を歩く。

・気づいた点などを話しながら、気楽に歩いて柏原宿を見て歩く。

・カメラを持って、写真を撮っていく。

?それぞれの視点で地区環境をまとめる。

・地図に柏原宿の良さ、問題点などをチェックしていく。

?グループ毎に発表し、全体討論。

 

(4)調査の様子

【ワークショップニュース Vo1 3より】

小雨の降る中、「柏原宿まちなみ調査団」への参加の呼びかけに地元の方々にたくさん集まっていただいた。自分達の住む柏原をもう一度見てみようというのが今回のテーマ。単に歩いて見るだけなくグループ毎に見る視点を設定し、その視点で柏原宿の良いところ、問題点などを皆で見つけながら柏原宿を見て歩くという調査である。

まず、(財)日本ナショナルトラストとはどういった団体であるかを説明し、そして本調査「柏原宿まちなみ調査」についての目的や調査の進め方などを報告。続いて、今日のワークショップの説明とテーマ、視点の説明を行い、グループに分かれて討議がはじまった。

柏原宿を見て歩く視点は、?くらしの目から見る、?歴史の目から見る、?自然の目から見る、?来訪者の目から見る、の4つに設定した。各視点にアドバイザーとして、?くらしの目は平安女学院短期大学の室崎生子先生、?歴史の目は柏原の郷土史家さんの谷村潤一郎さん、?自然の目は滋賀県立大学の籠谷泰行先生、?来訪者の目は計画工房の岡田が担当した。まずグループでこれから柏原を見る視点をもう一度確認し、チェックすべき要素をあげていった。そして歩くルートをある程度設定し、それぞれグループ毎でまち歩きに出発していく。1時間ぐらいそれぞれの視点でまちを見て歩いた。柏原の良さを再認識したり、あらためて気がついたところなど、ワイワイとお話しながらのまち歩きであった。まち歩きから戻るとテーブルに輪になってグループ討論。討論といっても堅苦しくならないように、一人ひとり小さなメモを持って気づいた点を一枚づつに書いていく。そしてそのメモを貼りながら皆でワイワイを討論した。

グループでまとまった意見を全体に発表する。それぞれの視点で柏原を見て歩いたが、町のキーポイントとなるもの、例えば湧き水や路地、屋敷の樹木といったものなどはどの視点からも着目されていた。全体で意見の交換をして今日のワークショップを終了した。

 

 

 

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