祭や学習、レクリエーションの対象にしてゆこうという考え方である。
したがって、レクリエーション利用や環境管理のための最低限の施設整備は必要であるが、それ以上に管理運営のための仕組みづくりや活動プログラムの整備などが重要とされるわけである。
4-4 計画基本方針
計画基本方針は、公園を整備し、管理運営に至るまでの全体的な取り組みの方向を示すとともに、事業展開にかかわる関係者の共通認識のベースとなるものである。眺山丘陵の特性を最も有効に生かし、公園として社会に貢献できるようにすることを目標に、以下のような基本方針を設定する。
◆環境保全型の整備をめざす
・当地域の優れている点は、環境に多様性があり、その中心的要素である古墳群と自然が良好な状態で残されていること。
・古墳群や自然などを含む環境そのものが、公園のテーマに見合った活用を図れる素材になっている。
・したがって公園整備にあたっては、基本的には古墳や自然などを中心とした環境の現状を変えないよう、保全を優先する。
◆学習利用と一般レクリエーション利用に対応した整備を図る
・当地域の多様性に富む環境は、学びの場であると同時に余暇を楽しむ場、体験の場として幅広い活用が可能。この特性を十二分に生かす。
・公園のエントランスに、公園利用と管理・運営の拠点となるセンター施設を設ける。
◆利用区域と保全区域を明確に分ける
・全体としては資源の保全を前提に利用を図るが、その中でも利用する区域と保全すべき区域を明確に分ける。
・利用区域は資源の特性に見合った利用をすすめ、一定の条件のもとで区域内の立ち入りを認める。保全区域については公園施設を利用する範囲以外は、原則として利用者の立ち入りを禁止する。
◆マツタケ入会地の設定を検討する
・地域の伝統的な生活習慣を伝える意味で、公園整備と合わせ、私有地部分を除いた公園区域の中で「下小松古墳群環境整備事業受託組合」(以下受託組合)のマツタケ入