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写真-8,9は1995年に撮った写真ですが、サービスルートというバスに乗った90歳のおじいさんです。都心に食事に行くということで、おじいさんは杖を両手でついて、零下1度の雪がぱらつくようなときに出て行くわけです。なぜこの写真を出すかと言いますと、日本にこういうバスがあったとしても、まず日本人は「おじいさん、こんな寒いときにわざわざ食事なんかに行くな」と家族が止めます。こういう車両が開発されても、高齢者は出ないかもしれないという日本の状況があるのではないかと思います。しかし、車両ができることによってかなり変わってくる可能性は高いと思います。

ここでのサービスルートというのはバスとタクシーの間の交通で、バス停の間隔が100〜120メートルで、車両の床高が高いときで23センチ、低いときで16.5センチという、ノンステップバスです。こういうバスを導入できるわけです。

では、日本ではそういうことをやっていないのかというと、実はコミュニティバスがそうです。武蔵野市は都市型コミュニティバスの代表例です。武蔵野市の場合はボロースより100メートル長いんですが、200メートル間隔でバス停がつくられ、ルートが比較的短いです。駅端末型です。運賃が100円、運行頻度15分、運行時刻午前8時〜午後6時です。

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