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図-6は横軸が移動距離で縦軸が乗車人数です。タクシーと在来のバスの間のコミュニティバスとか福祉バス・STSがあります。STSというのはスペシャル・トランポート・サービスという高齢者・障害者専用の交通手段のことを言います。パラトランジットも同じです。このあたりをどうするか。欧米ではタクシーがこのバスとタクシーの間の領域にけっこう組み込まれています。ここは日本も多少手はついていますけれど、そろそろ考えなくてはいけないと思います。

高齢者、障害者を配慮した乗合バスの開発という点ですが、福祉サービスで注意すべき点が大きく2点あります。ひとつは福祉サービスと公共交通の相互乗り入れを行うということです。どういうことかというと、ある地方都市に行きますと、厚生省からお金が出ているところは障害者でお金を取っているので高齢者は乗せない。一般の人も乗せない。そういう部分です。一般の人も高齢者も乗せたらどうか。

二つ目がスペシャル・トランポート・サービスの整備レベルの向上です。これが欧米に比べて極端に落ちている感じがします。ここを少し上げるということと、バスが役割分担を果たすことが必要と思います。

ボロースのサービスルートは6、7年前から、機会があるごとに日本にいろいろ紹介しています。これはバスで実施できる最大限のサービスだと思います。車いすの人、歩行器、ショッピングカー、乳母車が利用可能で、停留所の間隔も100メートルに1か所まで運行しています。

 

 

 

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