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アメリカ型ですと(上の写真-5はアメリカと類似している大阪のバスですが)、リフトが床の高さの80センチぐらいまで上がるわけです。いわゆる日本の低床バスにリフトを付けたのが大阪の例です。

その後、超低床というのが出てきました。写真-4は東京都の超低床バスです。床の高さ55センチにスロープをつけて乗り降りします。角度がきつくて、歩道がない路線だと相当エネルギーを持たないと乗り降りできないだろうというぐらい大変な勾配がありました。これで超低床でした。この時点で欧州のローフロアバスはすでに開発されていて、超低床より欧州の低床バスのほうが低いという矛盾が起きてしまいます。これは翻訳をしてしまうとわからなくなるので、翻訳をしないようにローフロアにしました。

欧州の場合は32センチ標準ですが、日本の場合は34センチで、出入り口まで2センチ下りるようになっています。ニーリングをすると7センチ下ります。先ほどのボロースのデンマークDAB社の車両のは16.5センチまで下りるということで、床の高さをどれだけ落とすかと、そういう流れをずっとやってきました。

この間、東京都のシンポジウムで都バスで使っている車両を撮りましたけれど、東京都の超低床がいかにきつい勾配か、ノンステップバスと比較すればほとんど歴然としますけれど、ノンステップバスがこれ程乗りやすいところまで来ました。

これで一件落着のように思いますけれど、ノンステップがどうして必要か、ステップの高さの問題を客観的にデータとして示します。先ほどの一般的な低床バスでは第一ステップまで33から40センチありました。超低床ぐらいになると29センチのものがあったり、低くはなってきています。大事なのは第一ステップの高さが20センチぐらいまで落ちないかということです。

 

 

 

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