日本財団 図書館


しています。最初の2年は<リフト+イージーステップ>を開発しています。<リフト+イージーステップ>というのはわかりにくいと思いますが、リフト付きバスでステップも下りてくるというものです。そして最終年にノンステップバスをどういう仕様でやったらよろしいかを検討し始めたわけです。

その後、96年度に一気にノンステップバス開発委員会ができ、97年3月にはバスの運行を開始しています。97年の3月に東京都の都庁舎でノンステップバスのシンポジウムを開催いたしました。

 

4. 車両と利用者

011-1.gif

 

011-2.gif

こういうことでノンステップは動いてきたわけですが、ではノンステップバスの車両というのはどこがユニバーサルデザインなのか。ここの開発に至る前、スウェーデンのハルムスタッドのプラットホーム付きバスでは、50センチの高さの道路側に対応して車両側からエッジが出てきて、そのままステップなしで乗れる。これは古典的な意味でのノンステップバスです。

ボルボが1979年からこの実験プロジェクトを実施してきました。2年ほど前に訪れたときには、すでにノンステップバス導入の計画がなされていました。50センチの高さの道路を15センチぐらいまで削って、ノンステップに対応する方向に変えますということで、車両側で頑張るのか、それとも道路側で頑張るのか、両方をやっていましたが、そこでは車両側で頑張ればほぼよろしいという決着を見たように思います。これが最も優れた初期の段階のバスでした(写真-3)。

011-3.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION