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(後藤)

ありがとうございました。 それでは公共交通機関サイドで本日は西日本鉄道から久家部長にご出席いただいておりますので、 どのような取組をされておるのか、 あるいは問題意識そして今後の課題などについて述べて頂ければと思います。

 

(久家)

西日本鉄道の久家でございます。 よろしくお願いいたします。 12月に京都におきまして、 地球温暖化防止の国際会議が行われることになっていますが、 こういう時期にこのフォーラムが開催されるということは非常に時宜を得た催しであるというふうに存じております。 今から若干、 話をさせていただきますけれども、 せっかくの機会ですので、 まずバスのことにちょっと触れさせていただきます。

バス関係以外の方もお見えだと思いますけれども、 時間をお貸し願いたいと思います。 まず、 全国の状況でございますが、 7年度の乗合免許のバス事業者は、 404社ございます。 保有車両数が61,861両ということでございます。 輸送人員が57億人ということで、 ピークである昭和43年の101億人の57%でして、 半分くらいにバスの輸送人員は落ちてきているということでございます。 収支状況につきましても、 30両以上の会社、 210社の集計でございますけれども、 1千憶円以上の赤字という事で実に85%の会社が赤字という状況でございます。 私どもの状況がどうかと申しますと8年度の数字ですが、 車両数が2,874両。 輸送人員が2憶9千万人。 1日あたり約80万人でございます。 ピークは昭和39年の5億人でございましたので、 現在58%の水準にまで落ち込んでいるということで、 全国の傾向とほぼ同じというようなことでございます。 この間、 福岡県におきまして、 車がどの程度増えているかと申しますと、 昭和40年に自動車が11万9千台。 これが平成7年になりますと183万台ということで、 実に15.3倍でございます。 ミニバイクは昭和50年が24万台でありまして、 平成7年43万6千台と、 1.77倍と、 これも大きく伸びているということでございます。 それで、 我々のバス事業と申しますのは、 このモータリゼーションの影響を受けながら過疎と都市問題に直面しているということでございます。 都市内においてはどういう状況かと申しますと、 福岡市は今、 約130万人の人口がございます。 北九州市が約100万人でございます。

この中で、 現在、 一番問題というのはやはり走行環境の悪化ということであろうと思っております。

 

 

 

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