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一部鎌倉市のように地形的条件が恵まれているような所ではこうした手法も可能であろうと思っておりますけれどもこれを全国に波及さして日本全国で奇数ナンバーのマイカーは走っちゃいけません、 偶数ナンバーの人は次の日は走っちゃいけません。 こんなことをするというのは、 なかなか現実問題というのは難しいかな、 こんなふうに思っております。 じゃあどんなふうにやって行くかというと一つのキーワードが今まで各地域の取組の報告でもございましたけれども、 TDMだと思っております。

このTDMに関して簡単にお話させていただきますと極端に言えば我々が今までやっておった施策を目指すことから始まります。 道路交通に関しては建設省の方で道路を一生懸命作っていけばいい、 運輸省の方は公共輸送機関をどんどん整備してその利用の促進を図ればいい、 どちらかと言うとバラバラにそれぞれの施策をそれぞれの方法でやってきたところですが、 やはりこういう施策のありかただけじゃ駄目じゃないかと、 我々霞ヶ関レベルでも反省を致しまして、 道路をもっとうまく使っていただこう、 それから公共輸送機関も公共輸送機関は偉いんだ、 作ればそれを使ってもらうのは当たり前だ、 こういう発想じゃいかんのじゃないかということで、 公共輸送機関もやっぱりうまく使ってもらうような工夫をしなきゃいけない。 いろんな関係者が総合的に取り組んでいかなきゃいかんのじゃないか、 それぞれの持ち分、 それぞれの連携を深めながらやっていく必要があるということで、 施策のあり方を見直しているという状況でございます。 私の方は今、 主にバスのことをやっております。 具体的にどういうことをやっているのかということをお手元の資料の中にオムニバスタウンというパンフレットがございますが、 それを見ていただきながら紹介をさせていただきます。 このパンフレットは裏を見ていただきますと警察省・運輸省・建設省、 3省庁の名前が出ておるわけでございます。 こういうことは私も役人2〜30年やっておりますけれども、 10年くらい前ではなかなか考えられないことでございまして、 霞ヶ関の壁っていうのは相当強固な壁であったわけでありますが、 最近ではそういうことではいけないという趣旨で、 3省庁が集まってそれも一つのパンフレットを作る動きになっておるわけです。 連携をしながら交通を考えていかなきゃいけないという流れの中で、 3省庁でこのオムニバスタウンというのを進めているわけでございます。 具体的な中身をこの構想のあらましという所でお話をさせていただきますと、 一つの特徴が、 オムニバスタウンの構想のあらましというところに書いてありますけれども、 街という言葉が何ヶ所かに出てまいります。 交通と街づくり、 街との関係っていうのは非常に深うございます。 交通だけのことを考えていいシステムっていうのは出来ない。 一人よがりの交通ではとても駄目じゃないか。 街づくりの中で交通っていうのはどう考えて行くんだ。 こういう視点を取っていくというのがオムニバスタウン構想の従来からの発想から変えた点であります。

 

 

 

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