ませんが、非常に重要な問題ですから、この温暖化に向けて、何かやってみようという意欲を我々が持つことが必要なのではないかと思います。
そういう点では、私は政府の0%案には賛成していないわけですね。何もしなくていいじゃないかというような錯覚を、これは持つわけですね。何パーセントかやってみようと始めますと、こういうことが出来るではないかと、次々と色々なアイデアも湧いてくるわけであります。しかも自分の家庭の費用も節約することが出来るということでありますので、この3つのシナリオでは、運輸部門では増加するということですが、確かに運輸部門の削減は難しいということは分かるわけですが、何とか削減努力を達成していくべきではないか。そういう数字というものは、なるほど運輸部門は増えてもいいんだなというような印象をやはり与えるので、そうとられないような原案を出してもらいたいと思っています。
ここで大事なことは、私たち自身が積極的にやろうとすることでありまして、運輸部門だけが努力したらいい、あるいは家庭部門だけが努力したらいいというだけではなくて、それぞれの部門が手をたずさえてやっていくと。色々なところで努力していっているなということが、相乗効果を持って波及していきますと、日本は最初に言いましたように、21世紀を迎えたときに、アジアの少なくとも模範になれるように、そういう国になれるのではないかということを期待しまして、まとめに代えたいと思います。
《基調報告》
「省エネ運転の実践」
講師:三豊運送株式会社 取締役車輌部長 北野 匡
1.はじめに
三豊運送の北野でございます。それでは、私の方から30分ほどでございますが、報告をさせていただきます。私は日頃から、こういう環境問題を心得つつ、省エネルギーということで、会社のコスト的なことを含めまして取り組んできたわけです。
実は、昭和57年頃から車の性能とかタイヤのこと、ボディのこと、色々とトラックに関する調査研究をして、様々な情報を得ました。その情報を見ているうちに、実際、車とはどういうふうに走ればいいのかというような疑問にあたったわけなのです。
その頃は当社でも、今でも同じですが、大型4社のトラックを使っていたわけなのですが、燃費がそれぞれ違うわけですね。もちろん架装したボディによっても違います。車を使っている段で、同じ車型が随分出てくるわけですが、同じコースを同じ荷物を積んで走るのに、ドライバーによって、燃費が2割、3割違うわけですね。