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いうことですね。

それからその次は、エネルギー効率がよい交通体系をつくっていこうということであります。先ほど言いました先進例にありますように、交通需要マネージメントという形で、車が増えるから道路を増やしていくのではなくて、不要な車はできるだけ抑える。つまり需要を管理する、あるいはマネージするというようなことによって、CO2を減らしていくこともできるわけです。

ここで、非常に重要な論点は、では、自動車に乗らなくなったんだから、代わりにどうやって私は職場に行けばいいのかという問題が出てくるわけですね。そのためには、公共交通機関の整備・利用を促進する。あるいは、相乗りをするといったことがあります。

公共交通機関をどうやって充実していくかということについては、色々施策があると思いますが、オムニバスの話とか、鉄軌道をもっと整備していくとか、そういったことが考えられると思います。

もう1つは、物流分野におけるエネルギー効率のよい交通体系ということであります。自動車と比べれば鉄道の方がCO2の排出量が少ない。これが追加資料(3)にあります。単位輸送量あたりのCO2排出量、つまり10億トンキロ走ったときに、どれだけCO2を排出するかというのを見てみますと、鉄道は4分の1くらいです。海運も非常に少ないということであります。旅客で見ましても、鉄道、あるいはバスを含めましても、乗用車よりもはるかにCO2の排出量は少ない。

だから、特に物流分野におけるエネルギー効率のよい交通体系ということでは、色々と幹線貨物の輸送の転換を行っていく。モーダルシフトといいますが、鉄道部門へ、あるいは海運部門に対して利用の転換を図っていく。それからそこにも例がありますが、追加資料(5)ですが、「Box10」ということで、共同輸配送という具体例がありますが、共同輸配送を行うことによって、これを減らしていくということも可能だと思います。

 

まとめにかえて

 

時間の関係で、特に運輸部門の可能性のところを充分に述べることが出来ませんでしたが、「まとめにかえて」ということで一言だけ述べておきたいと思います。

追加資料(4)に果たして温室効果ガス削減というのは可能なのか、どういう方法で可能なのか、そうした時に一体日常生活はどう変わるのだろうかということで、朝日新聞が特集をしたのがあります。別に朝日新聞だけではなくても、この時期は色々とやっているのですが、そういうのを見ますと、ややもするとこれはお仕着せではないか、強制的にやらされることではないかというような印象を受けるわけですね。

大事なことは、こういうことを無理矢理やらせるのではないと。むしろ、家庭で省エネをすれば、必ず経費の節約になるわけですね。自動車を安全運転することによって、事故も防げるわけです。自分の命も守れるわけですね。ですから、21世紀になるかも分かり

 

 

 

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