り方、また、私たちがその実現のためになすべきことなどにつきまして、ご理解を深めて頂ければ幸いでございます。
最後になりましたが、本フォーラムは、四国通商産業局、四国4県、四国経済連合会、四国新聞社、NHK高松放送局、西日本放送、KSB瀬戸内海放送の御後援をいただいております。改めて御礼の言葉を申し上げるとともに、素晴らしいフォーラムをご期待頂き、また最後までご静聴をお願い致しまして私の開会の挨拶と致します。
【第1部】
《基調講演》
「環境と調和した都市交通」
講師:高知大学教授・四国地方交通審議会 高知県部会長 岩田 裕
はじめに
皆さん、こんにちは。「素晴らしい講演を」とアナウンサーの方にプレッシャーをかけられまして、ちょっと緊張してしまいました。
はじめにお断りしておきますが、皆さんのお手元に配布しております資料は、時間の関係であまりたくさんご紹介することはできませんので、帰ってからじっくりと見ていただいたらと思います。また、追加資料の(1)〜(5)までにつきましては、本年の『環境白書』から借用しております。
それではまず、お話を始める前に、よく「温暖化って何なの? オゾン層に穴が空いて、将来紫外線が強くなって皮膚ガンになることなの?」とか、「温暖化というのは分かっているけれども、それは先の話ではないの? 21世紀の話であって、今の問題ではないんではないの?」というようなことをよく耳にするわけであります。
先日、NHKのテレビを見ておりますと、アメリカのあるドライバーが出てきて、私はCO2の削減には反対だというような、ちょっとセンセーショナルな発言があり、ギクッとしたわけです。しかし、あとでご紹介しますように、アメリカの各州やそういうところを考えましても、むしろそういう人は少ないのであって、積極的にどうやってCO2、あるいは環境汚染を抑えていこうかというような都市の取り組みが、実はたくさん行われております。アメリカ政府が削減率0%ということを打ち出した直後でありましたので、そういうことを言う人を一生懸命捜して、テレビに出してきたのではないかと、解釈したわけであります。
ヨーロッパ諸国というものは、私がよく行きます東ヨーロッパの国などは、EC加盟と