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しかし、公共交通機関を整備・維持しても、乗っていただく人が絶対数として少ない。そこで、和歌山県では、観光客が公共交通機関を利用して動けるように、観光地をこのように回ると楽しいですよというような観光ネットワーク、あるいは行きたいところに公共交通機関を利用して行けるような公共交通のネットワークを提案しています。交流人口といいますか、現在住んでいる人に加えて外からの流入者を入れて公共交通を維持しようという考え方です。これによって、高齢化社会あるいは環境問題に対応したいと考えています。自動車しか利用できない地域から公共交通も利用できるような地域、代替機関をも備えた地域にしたい。こういう意図のもとに、交通計画を策定しております。

さて、パネリストの方から、それぞれのお考え、ご意見をひととおり提唱していただき、和歌山の地域性を少し紹介しましたところで、そろそろ特定のポイントに絞ってゆきます。

先ほど、お話を充分にしていただけなかった北川さんに、和歌山県での環境に配慮した観光のあり方、あるいはエコ・ツーリズムを和歌山県で展開するにはどういうことが重要であるのか。そういうお話をいただけたら幸いです。

 

もてなしの心で迎え、ふれあう関係が必要ではないか

 

北川 環境と観光といいますと、たいていの方は環境を自然環境というようにとらえられますが、環境資源には自然資源と文化財資源とがあります。どれも保護・保全しなければなりません。しかし、単に自然資源あるいは文化財があるということでは、観光資源ではあり得ません。それをどのように活用するか、どのように光を発信し、人を集めるかの取り組みをやらなければならない。だれがやるか。われわれ人間がやるわけです。観光、環境とも、人があいだに関わるのです。

 

 

 

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