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豊富な素材がありながら、キャッチフレーズを欠いた和歌山

 

織田 私はテレビ大阪の制作部で、いまは地域を限定したグルメのスポット紹介や地域の歴史を紹介するような番組を担当しております。

私どものキー局はテレビ東京で、番組のラインアップを見ますとお気づきの方も多いかと思うのですが、ゴルフと旅の番組が多くなっております。レギュラー番組の『いい旅・夢気分』は毎週水曜日放送で、毎回出演者2人が電車やバス、船などを乗り継いで各地を旅します。旅番組には、視聴率をとる三大要素というものがあります。「温泉・グルメ・美人」の三つです。タイトルには、かならずといっていいほどこの三つの単語がはいっています。

こういう番組では、「最寄りの駅はどこですか」といった問い合わせが多くございます。番組でも、電車・バスを出演者が乗り継ぐシーンをかならず盛り込みます。視聴者にも旅をしているという気分を味わってもらう演出上のねらいです。

視聴者の方も旅上手な方が増えて、より個性的な旅を志向する方も多くはなっているように思うのですが、制作の側からしますと、視聴率をとろうとすると、みなさまのよくご存じのオーソドックスなエリアをご紹介することが多くなります。関西だと、やはり京都、神戸のエリアになります。観光とか旅の素材ということで考えますと、和歌山は素材は豊富なのですが、なぜ和歌山が出てこないのか。たとえば、京都は「歴史あるまちなみ」、神戸は「ハイカラな港まち」というように一言で表すものがあるとすれば、和歌山はキャッチフレーズをつける強いインパクトのあるイメージがちょっと薄いのかなと感じます。われわれもそういうものを探して、うまく演出する勉強をもっとしなければならないということもあるとは思うのですが。

やはり、和歌山ブームといったものがあると強い。一発、和歌山ブームを当てますと、流行に敏感な人たちが「いまは、和歌山だ」というようになりまして、興味をもつ方も増え、テレビでの報道も増えるという流れが考えられるのかと思います。

最近の若いお母さんたちはとても活動的で、子どもさんを連れてグループで積極的に外出されたりします。私にも4歳の子どもがいますので、子どもをもつ母親として感じるのですが、どこに行ってもベビー・カーでの移動ができないとか、おむつを換えるスペースがないところがほとんどで、困るのです。保育施設を供えた観光施設というのでしょうか、若いお母さんが利用しやすいような保育施設を備えたイベントの企画などがありますと、若いファミリーが行こうという気にもなると思うのです。観光開発や旅を考えるときに、そういった視点・魅力もこれからは重要になるように思っております。

 

 

 

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