地球環境に適した観光を考える
北川 私は、地域観光振興や地域観光資源の活用策を主にやっております。いまの時代は、地域における観光についての意識の変化が求められているといいますか、変わってきています。盛岡先生もおっしゃいましたが、「持続的な」という考え方は観光でも求められています。サスティナブル・ツーリズム――持続的な観光ということで、イベントにしても一度きりではなくて、将来もその地域に光が当たって人びとがやって来るというような継続性をめざした動きがたくさんでるようになりました。
まず全般的な視点で申しあげますと、先ほどのご講演のなかにもありましたが、交通機関を使って、とくに和歌山県の場合は車を使って観光に行くことが多いようですが、観光と環境というのは難しいのです。車で観光するということはCO2などの公害をまき散らすことになります。そうでなくとも、観光客というのは悪く扱われます。寺に落書きするし、ゴミは捨てる、そのあたりのミカンを一つもってゆくとか……。しかし、生命に関わるようなことはしていない。ところが、環境問題となると問題は別で、地域環境に適した観光というものを考えなければならないと思います。しかも、国が検討している祝日3連休が実現しますと、おそらく車で来た方がある地域で滞在するかたちが増えてくるのではないか。車で和歌山県内を1泊2日くらいで走り回る観光から、ゆとりとか豊かさを求める時代のなかで、これに適応したスタイルが生まれてくるのではないか。