ひとつと、それから法的な規制についてはちょっと話しはそれほど深まりませんでしたけども、どうやって、いわば制度として規制していくのかっていうことについて、環境税とか炭素税なんていう問題も出ました。また、エコドライブっていうお話も出たんですけれども、今までの議論を振り返って、北條先生はどんなふうに交通安全と環境問題を少しでも改善していくために、私達はどんなふうに考えていけばいいのか、それから今日は行政の方も色々いらっしゃっているわけでありますが、制度としてはどんな取り組みが必要なのか、その辺について最後にお願い致します。
北條:
はい。私はまずこの環境問題への解決っていうのはできるかできないかの課題ではなくって、どうしてもやらなければ私達人類が生き延びられない、そういう問題だというのを、まず私達今認識し直す必要があるんじゃないかなというのがひとつです。
そうすると、もうやんなきゃない課題だというふうに、できるからこのできる程度でやりますっていう、二酸化炭素の「COP3」に向けての削減案、この程度なら経済レベルを抑えなくてもできるっていうよりは本当に削減しなけりゃならない課題だ、じゃぁどうやって削減するかという立場にたたないといけない問題だと思います。
そういう立場から考えますと、いろんな手段から、意識の改革、先程、長谷川先生がおっしゃいましたように、制度、法的な改革、一緒にいろんな方面からできる限り知恵を絞ってやっていかなきゃいけない問題だと思うんですね。
それで心理学の専門の丸山先生がいらっしゃる所でお恥ずかしいんですけど、私達、やっぱり人間ていうのは非常に弱い者で、意識だけで環境問題これ時代の制度だめだよ、子供のためだよ、環境悪化するからっていう心掛けだけではやはりどうしてもその環境に配慮した暮らし、私達の豊かで便利な、この車に慣れた私達はなかなか規制できないと。
そうなりますと、やっぱり経済的な手法、車は使ったら非常な負担を、経済的な負担をかぶるんだと。炭素税それから自動車税、北欧なんかでは先程もいいましたけど自動車購入と同じ位の税金取られる。そういうふうに負担を覚悟でも使うならお使いなさいという位に、経済的な手法を取りながら公共交通を充実して、そしてマイカーを規制していき、大石さんからも色々ご提言がありましたけど、そういうものを一緒に並行して知恵を絞ってやって始めてブレーキがかかる。
それで急ブレーキはかけられないと申しましたけれども、私達は今この環境悪化に対しては大きな急ブレーキをかけなきゃいけない時期に私はきてると思うんですね。で、ブレーキはやはり強く踏まなければいけない時期に来てると思いますので、そういう中で意識の中では、「心の中にはブレーキ」を、それから社会としてはやはり急ブレーキをかけなきゃならないような危機感を持って、制度、仕組みなどの改善をしていかなきゃならないんじゃないかなというふうに感じております。