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せいにするのはすごく多いですね。やっぱり親だったら自分で自分の子供に教えるのは一番大事。でも教えるっていうよりも、やっぱり子供は親を見て育てるから、やっぱり、親と同じような行動になります。

例えば、フランス人は、パリでは特に、道渡る時は信号見ないんです。信号見る人は滅多にいないんです。車通っているか通っていないかにより渡るか渡らない。けど、渡る人は確かに渡れる人だけです。日本ではよく渡れそうもないのに無理に渡ろうとしてる人が結構多いですね。フランスではそういう事故はあんまりないんです。

ですから、私は、親にいわれたことはあんまり覚えないんですね。大体、私は両親がしてたとおりにとか、周りの人がしてたとおりにしてました。

あとは、経済的な生活とか電気とか、うちではいつも部屋にいないとき電気消すのは当り前でしたから、今でもそうしてます。娘でもそうしてます。最近ね、二世帯住宅にちょっと引っ越したんですけど、私、直接聞いてないんですけど、下に住んでるおばあちゃんはうちの主人に「おお、電気消してる、フローランスさん偉いね」とかっていってました。ちょっと嬉しかった。でも、意識的に気を付けてるわけでもないんです。もう、癖になると、別に、ケチケチじゃなくても部屋にいない時、電気つけるのもおかしいから、ただ消しているだけです。

ですから、ちゃんとした教育は受けた覚え余りないんですけど、やっぱり周りの人、大人、気を付けて生活すれば子供も気を付けて生活できるようになります。やっぱり、学校でいわれてもね、親の方が、影響力は高いと思いますけど。

 

長谷川:

どうもありがとうございました。

丸山先生の言葉の、「心の中にもう一つのブレーキを」というこの言葉、とってもいい言葉だと思うんですが、他方、こういう、心がけっていいますか、それはもちろんその家庭の中で、あるいは職場で私たちが、一人の個人として、それから家庭人として、あるいは職業人として、社会人としてどういうふうな心がけをしていくのかという、そしてそれを実際に実践するということも、交通安全と環境問題を改善していくための、重要な、多分、最も基本的な事柄だろうと思います。

しかし他方で、どなたかのお話の中にもあったかと思うんですけども、心がけだけでは、なかなか人間ていうのは弱いものでありまして、たばこも、悪いとは知りながらなかなか止められないということも、丸山先生ございますね。(笑)まあ、自動車も、なるべく不要不急で使わない方がいいとわかってはいながら、つい便利な自動車を使ってしまうというのが私達の普段の日常だと思います。

そういう意味では、制度や仕組み、経済的な制度あるいはその政策、あるいは行政的な仕組みをどうしていくのか、それから先程少し問題提起を頂きましたけども、公共交通を大切にするような、そういう街づくり地域づくりをどうやっていくのか、そういう制度や

 

 

 

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