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理想なわけでございまして、この点は非常に賛成でございますね。

以上でございます。

 

長谷川:

どうもありがとうございました。

それでは、北條先生いかがでしょうか。

 

北條:

今日私、交通安全と環境問題のシンポということでお話を伺いまして、安全の問題と環境の問題というのは、本当に共通点があるんだなというのをまず非常に実感いたしました。

それで「心の中にもうひとつのブレーキを」と丸山先生がおっしゃいましたけれども、環境問題も本当にブレーキを、心の中にブレーキを持って踏んで行かなければいけない、それから出澤さんが急ブレーキというのは本来踏めないもんだと、だから急ブレーキを踏まないように、踏むような状態にしないように気を付けなければいけないというのも環境問題と共通しております。

環境が悪化したからといって急ブレーキを踏んで、その環境の悪化をパッと止められない。

環境問題の特徴というのは、先程もお話させていただきましたけれども、原因の発生から影響が出るまでに非常に時間差があります。

ですから急ブレーキを踏んでもすぐに影響が止まるものではないという、その交通問題と非常に共通した点があるんじゃないかなあというふうに思いました。

それから、フローランスさんのお話の中で、自転車は私は環境にいい乗り物だということで非常に勧めているんですけれども、自転車の乗り方にも、自転車はいい乗り物なんだけれども、乗り方に問題があるという話、非常に興味深く伺ったんですね。

それで交通問題と環境問題の共通点は、もう一つ、他者を考える。他人のことを考える。ことの重要性というのを私達ちょっと、日本人がちょっと忘れかけている。自分の生活中心に、経済中心にそういうふうになってきた結果起こっている環境問題なんですけれども、相手の立場を考えるゆとりというか、そういうものを持っていかないと自転車みたいな安全な乗り物ですら危なくなるというか、そういうような問題で、やはり私達に大事なのはそういうところではないかなというふうな感じを受けました。

それから先程ちょっといいそびれたことなんですけれども、現在の環境問題の特徴といいますか、昔の公害問題と違うところなんですけれども、昔の公害問題というのは、特定の発生源、特定の企業、例えば水俣病ですとどの企業ということで特定の発生源があったんで対策もたて易いというか、その発生源に対してそういうものを、汚染物質がでないようにということで、規制をすることで解決してきましたが、現在の環境問題の特徴というのは、発生源が不特定多数、特定のところじゃなくて、多数のところ、ですから不特定多数

 

 

 

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