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あるいは軌道系の電車をきちんと整備することによって、地球環境が守られ、人間の幸せも生まれてくるだろうと。

それから、先程からディーゼル自動車の話しが随分出てましたけれども、ディーゼルも低速で動かす時にはかなり公害が少なくなります。

大阪で低速で回して発電させる電気自動車のバスを造ったら、一台八千万円とか一億円とかっていうことで20台位造って止めてしまいましたけれども、やはりこれから電気自動車を蓄電によって動かす電気自動車と、それから発電しながら動かす自動車とこの両方の開発ということをやるべきだと思います。これの補助金というものを道路を造る金からそちらへどうやって持っていくか、なんていうこともやっぱり考えるんじゃないかと思います。先程のお話のようにいろんな税金の中で、自動車にかかる税金の中で過半数が道路造りに向けられていたというものを別なものにこれから向けていく時ではないかと思います。

いろんな意味で公共交通機関に携わっている方、是非新しい料金体系、あるいは路線体系という、それから運行回数ということを提唱して頂いてですね、商工会議所の方にでもお申し入れくだされば、それを含めた仙台の都市像、グランドデザインを書くお手伝いしたいと思いますのでよろしくお願い致します。

 

長谷川:

どうもありがとうございました。いわば便利な、便利な公共交通機交通にはお客さんは乗ってくれるんだっていうことは、私が数年前に宮城交通、宮城交通労働組合と一緒にですね、「蘇る地域バス」という本を大内秀明先生と一緒に調査をしましてまとめたことがございますけれども、その結果でもそういう結論が出ております。

それから仙台市の地下鉄がちょうど10年前に開通致しまして、東北大学教養部で、私たちが中心になりまして、地下鉄によって生活時間がどんなふうに、それから市民の暮らしがどんなふうに変化しつつあるのかっていうことを調査したことがあるんですけれども、その時にもですね、地下鉄とバスとの乗り継ぎをどうしたらよくなるのか、それから地下鉄の料金が高すぎるのではないか、そしてやはり今、大石さんから出てきた駅勢圏の問題についても色々な指摘がありました。その後それを踏まえて、少しずつ仙台の地下鉄も段々乗りやすくはなっているんだと思いますけれども、まだまだ色々な課題があるかと思います。

この公共交通機関について、自動車交通から公共交通への転換ということでは、先程北條先生のお話しの中にもありましたけれども、ドイツですとか、私が実際に訪れた中でもスエーデンですとか、ヨーロッパの国が大変熱心に取り組んでおりました。

大槻さんは、フランスから仙台にみえましてもう長い間住んでらっしゃいます。ヨーロッパと、そして、フランスと仙台、宮城県を比較して、交通安全と、この自動車の環境問題について、どんなことを感じておられるのか、お話を伺いたいと思います。大槻さん、お願いします。

 

 

 

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