くださいましたけども、まぁ、そのお二人のお話はですね、実体験が重要だっていうことで共通する所があったのではないでしょうか。今、入間田さんのお話の中でも、いわば公共交通機関の整備が重要だというお話があったんですけども、仙台の場合、公共交通機関の整備という、なお大きな問題を抱えているかと思います。そこで大石さんいかがでしょうか。
大石:
大石でございます。
長谷川先生から公共交通機関ということでそこに絞った話ということになりましたけれども、ちょっと振り返って見ますと、やはり自動車が増え過ぎることよって道路と自動車のいたちごっこというのがここ30年続いた社会問題だと思います。
どんなに性能がよくても、今お話があったように、絶対量が多ければどうにもならないという問題がありました。北條先生が地球環境の中でお話しにあったように、今の炭酸ガス等を含めたものを、もちろんフロンの問題もありますけれども、今のままで全世界がこれ以上増えない状態でも継続したら、まあ、50年後か100年後には低い所でも30センチ、最高でも1mの水位が上がるだろうといわれてますと、30センチで日本の砂浜の約45%から50%がなくなるそうです。1mになると90%を越えるといっています。この時に受ける一般住民の損失が100兆円を越えるであろうといわれているんですね。
ですから、環境問題のお話はもう十分されましたのでなぜこんな話をしたかというのは、身近に迫った恐怖感だというふうに受け取る時代じゃないかと思うんですね。もう明日のことじゃないんだと。皆さん方を拝見していますと、お孫さんがいる年代の方が大変多いようですけれども、お孫さんの年代にはひょっとしたら大変なことが起きることになれば、非常に近い問題だというふうに受け取っていただいて、公共交通機関のお話を致しますと、じゃ、どうして自動車を減らすかというのは、やはり私達生活するにあたって一番重要なことは通勤時間距離の問題だと思います。通勤時間距離が長ければ、非常に人生が豊かにならないわけですね。片道30〜40分位が一番いいところというよりも、限界にする位が地方都市の豊かさだと、私は思います。東京の方々が片道1時間半から2時間かけるのが当り前だっていうのは、大変不幸なことであります。仙台との差が1時間ちょっと、往復で2時間から3時間。これを一生、30年勤めたとなりますとですね、8時間労働にして10年間位の損失になるんです。こんなことやっていて幸せになるかと、お金がたくさんあること、いい自動車を持つことが幸せじゃない時代が必ず来ると思います。
そういう意味でも、思い切った自動車の削減をどうするか、そのためには少なくても産業で使う自動車は別と致しまして、私達が通勤等に使う自動車を撤廃できる位のものの考え方を持つ時代だと思います。そうならば当然、公共交通機関、交易のですね交通機関をきちんと確立しておかなければならないと。私、商工会議所の仕事で来年にかけて仙台のグランドデザインをまとめようっていうことでお手伝いするわけですけれども、その中で